“なにら”の漢字の書き方と例文
語句割合
何等100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当主格之助などは、旧塾に九人、新塾に十余人ゐるひらの学生に比べて、ほとんど何等なにらの特権をも有してをらぬのである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
地上ちじゃうそんするものたるかぎり、如何いかしいしな何等なにらかのえききょうせざるはく、また如何いかいものも用法ようはふたゞしからざればそのせいもとり、はからざるへいしゃうずるならひ。
あるひは罪悪かも知れん。けれども、茫々然ぼうぼうぜんと呼吸してゐるばかりで、世間に対しては何等なにらの益するところも無く、自身に取つてはそれが苦痛であるとしたら、自殺も一種の身始末みじまつだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)