“惡”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
わる50.6%
にく16.9%
8.7%
6.4%
あし4.1%
あく3.5%
わろ3.5%
1.2%
あら0.6%
わり0.6%
につく0.6%
ある0.6%
いづく0.6%
にくし0.6%
にくま0.6%
にくみ0.6%
まが0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると其時そのとき夕刊ゆふかん紙面しめんちてゐた外光ぐわいくわうが、突然とつぜん電燈でんとうひかりかはつて、すりわる何欄なにらんかの活字くわつじ意外いぐわいくらゐあざやかわたくしまへうかんでた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
色は君子のにくむところにして、佛も五戒のはじめに置くといへども、流石に捨てがたき情のあやにくに哀なるかた/″\も多かるべし。
芭蕉 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
その靈魂れいこんきてゐる人間にんげんるいことをしないために、足部そくぶをまげてしばるといふことがあつたものとかんがへられるのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
未だ浮世うきよれぬ御身なれば、思ひ煩らひ給ふもことわりなれども、六十路むそぢに近き此の老婆、いかでためしき事を申すべき、聞分け給ひしかや
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
掛て飴色網代に仕立したてしは此伊賀亮が計ひなり如何に越前守此儀あしかるべきやと問詰とひつめれば越前守は言葉なく無念におもへども理の當然なれば齒を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
呼出よびいだしに相成白洲しらすに於て越前守殿其人物を御覽あるに人のあくあげ意趣遺恨いしゆゐこんなどをふくみ又有りもせぬ事柄ことがらを申懸る樣成者に非ざる事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
して廻り場へ出行いでゆきけりあとには七助お梅にむか所詮しよせん其方そなたも旦那はいやなるべしわれ取持とりもちせん事も骨折損ほねをりぞん出來ぬ時はかへつて首尾しゆびわろし然らば其方には少しも早く此處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いま無上むじやう愉快ゆくわいときだぞ、いま一層いつそうのぞみには、あらたきたへたこの速射砲そくしやほうで、彼奴等きやつらつくき海賊かいぞくども鏖殺みなごろしにしてれんに。
その泣くさまは、青山は枯山なす泣き枯らし河海うみかはことごとに泣きしき。ここを以ちてあらぶる神の音なひ二二狹蠅さばへなす皆滿ち、萬の物のわざはひ悉におこりき。
「どうしたんだよ大層たえそわりいのか、あさまでしつかりしてろよ」とちからをつけてたが、自分じぶんでもどうしていゝのかわからないのでたゞはら/\しながらあかした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
はらさんと立上りしがいや荒立あらだてては事の破れ何にもせよお浪を引さらひ女房にすれば男は立つたゞにつくきは富右衞門なりよきをりもあらば此遺恨このうらみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
御前おまへうかしたのかい。大變たいへんいろあるいよ」とひながら、かゞみからはなして、實際じつさい御米およね姿すがたた。びんみだれて、えりうしろあたりあかすこよごれてゐた。御米およねはたゞ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
(七九)閭巷りよかうひとおこなひてんとほつするものは、(八〇)青雲せいうんくにあらずんば、いづくんぞく(名ヲ)後世こうせいかん
ころして金のなきにあきれたり然ば左仲は一度助かりしいのちつひに手下の者の手にかゝりて果しはこれてんにくしみならんか
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
自畫自讚に而人には不申候得共、東湖も心に被にくまむきに而は無御座いつも丈夫と呼ばれ、過分の至に御座候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
ここに答へてのりたまはく、「あれまづ問はえたれば、吾まづ名告りせむ。まが事も一言、善事よごとも一言、言離ことさかの神、葛城かづらき一言主ひとことぬしの大神なり」