“ある”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アル
語句割合
41.7%
30.2%
歩行16.7%
3.3%
2.2%
2.0%
1.4%
0.8%
0.3%
徒歩0.2%
0.1%
0.1%
徒行0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
走行0.1%
蹌踉0.1%
遊行0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんなきんぼうでも、おばあさんだけは、るほど、かわいいとみえて、きんぼうのあとから、どこへでもついてあるきました。
泣きんぼうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして観念らしい観念は死の立場から生れる、現実あるいは生に対立して思想といわれるような思想はその立場から出てくるのである。
人生論ノート (新字新仮名) / 三木清(著)
その洋傘かさだって、お前さん、新規な涼しいんじゃないでしょう。旅で田舎を持ち歩行あるいた、黄色い汚点しみだらけなんじゃありませんか。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
去年の一月末のくもつたに、わたしはよんどころない義理で下町のある貸席へ顔を出すことになつた。そこにある社中の俳句会が開かれたのである。
赤い杭 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
いいえ、放擲うっちゃッといとくれ。何だか云う事があるッていうンだから、それを……聞かないうちは……いいえ、わたしゃ……あンまり人を
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お作は柳町まで来て、最中もなかの折を一つ買った。そうしてそれを風呂敷に包んで一端いっぱし何かむくいられたような心持で、元気よくあるき出した。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
一八九四年版ブートン訳『亜喇伯夜譚補遺サップレメンタリー・ナイツ』一にも、アラビアである女生まれた時、占婦ぼくしてこの女成人して、必ず婬を五百人に売らんと言いしがあたった事あり
所のつたへに大なるを時平しへいの塚とし、小なるを時平の夫人ふじんの塚といふ。時平大臣夫婦の塚此地にあるべき由縁いはれなきことは論におよばざる俗説ぞくせつなり。
男女の雇人を十五人も置いて贅沢三昧ぜいたくざんまいに暮らしている、あるじの持助はまだ二十五六だが、どんなに金満家なのか木山という木山を片端かたっぱしから買いあさり
もうこうなっちゃ仕方がない、どんなに夜が更けようと、ずぶ濡れになろうと、いよいよ小山まで徒歩あるいて帰らなくてはならない、と思っている処へ、有難い事に、一台の空車が通りかかった。
黒猫十三 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
私のプーパタパタで、今ある用意の継続が保たれれば寧ろ上乗と思うべきだと考えます。そして、それだけは是非やりたいと思います。そして、自分の勉強をやりたいと思うの。
「あれは、ある処の狸じゃ」
村の怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
まず「ケニントン」と云う処まで十五分ばかり徒行あるいて、それから地下電気でもって「テームス」川の底を通って、それから汽車を乗換えて、いわゆる「ウエスト・エンド」辺に行くのだ。
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御前おまへうかしたのかい。大變たいへんいろあるいよ」とひながら、かゞみからはなして、實際じつさい御米およね姿すがたた。びんみだれて、えりうしろあたりあかすこよごれてゐた。御米およねはたゞ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あるる日、千穂子が眼をさますと、もう与平は起きていた。うらうらとした上天気で、棚引くようなかすみがかかり、堤の青草は昨夜の雨で眼にみるばかりあざやかであった。よしきりが鳴いていた。
河沙魚 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
山家の人のはなしに熊をころすこと二三疋、あるひはとしたる熊一疋を殺も、其山かならずあるる事あり、山家さんかの人これを熊あれといふ。このゆゑに山村さんそん農夫のうふもとめて熊をとる事なしといへり。
されば家事その他世の交際にいたるまでも。全権は浜子一人に帰して。女尊主義を主張し。自身はお手車で飛びあるけども。旦那様は腰弁当にて毎朝毎朝出かけて行き。かえりには観音坂下まで。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
もぶりずしの竹皮包みを手拭てぬぐいにてしばりたるがまさに抜け落ちんとするを平気にて提げ、大分酔がまわったという見えで千鳥足おぼつかなく、例の通り木の影を踏んで走行あるいて居る。
句合の月 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
彼は耳をおおうように深く外套の襟を立てて、前屈まえかがみに蹌踉あるいて行った。眼筋が働きを止めてしまった視界の中に、重なり合った男の足跡、女の足跡。
(新字新仮名) / 池谷信三郎(著)
かれそのあたり遊行あるきて、そのうたげする日を待ちたまひき。