“歴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
れっき33.3%
29.3%
れつき13.3%
れき8.0%
5.3%
2.7%
れっ2.7%
あり1.3%
けみ1.3%
れツき1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何ぼうはあ貧乏してても、もとあれっきとして禰宜様の家柄でからに、人に後指一本差さっちゃことのねえとっさんつかめえてよくもよくも……
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
たとひ遠郷ゑんきやうむこよめにゆきて年をても鳥をしよくすれば必凶応あしきことあり、灵験れいげん煕々あきらかたる事此一を以て知るべし。されば遠郷ゑんきやう近邑きんいう信仰しんかうの人多し。
母がさるれつきとした舊藩士の末娘であつたので、隨つて此舊城下蒼古のまちには、自分のために、伯父なる人、伯母なる人、また從兄弟なる人達が少なからずある。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「うまいことをいうのね、あなた御自分で買って来たのでしょう。しかし姉さんには、れきとした良人おっとがあるのよ。なぜ私に下さらないの」
恐ろしき贈物 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
ゆゑに縐布しゞみぬのといひたるを、はぶきてちゞみとのみいひつらん。かくてとしるほどに猶たくみになりて、地をうつくしくせんとて今のごとくちゞみは名のみにのこりしならん。
ランドの『安南民俗迷信記』にコンチャニエンとて人に似て美しく年ると虎に化けるさるありと。
何故かおそろしくて、とても字に書いたように描くことは出来ないのだが、寝てもめても漠然ばくぜんとしていて、しかもそのひと一人に通ずるれっきとした名前を、声にすることも出来ないくせに
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
その刑場に立合った者のなかにはむし驚愕きょうがくし、明らかに軽侮の舌打をした者もあった。そのありさまが今でもありありと見える。
城中の霜 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ここは孫権そんけんの地で、呉主すでに三世をけみしており、国は嶮岨けんそで、海山の産に富み、人民は悦服えっぷくして、賢能の臣下多く、地盤まったく定まっております。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なに矢張やツぱりみち同一おんなじいたにもたのにもかはりはない、旧道きうだう此方こちら相違さうゐはないから心遣こゝろやりにもなんにもならず、もとよりれツきとした図面づめんといふて、ゑがいてあるみちたゞくりいがうへあかすぢ引張ひつぱつてあるばかり。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
七日七夜ヲテ高野山ニ上リ、先大師ノ御前ニ参、我父存命ナラバ二度ふたたび本意ヲ遂ゲ、討死シ給フナラバ後生ヲ助テ給レト手ヲ合テ深ク念願シ、其後聖ノ御坊ヲ尋テ参ケレバ、世ニ頼モシクコソ隠シ置
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)