“れっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
66.7%
33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何故かおそろしくて、とても字に書いたように描くことは出来ないのだが、寝てもめても漠然ばくぜんとしていて、しかもそのひと一人に通ずるれっきとした名前を、声にすることも出来ないくせに
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
もうとくに、余所よそれっきとした奥方だが、その私より年上の娘さんの頃、秋の山遊びをかねた茸狩に連立った。男、女たちも大勢だった。茸狩に綺羅きらは要らないが、山深く分入るのではない。
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ぼくの方からはあまり滝田くんたずねていない。いつも年末ねんまつもよおされるという滝田くん招宴しょうえんにも一席末せきまつれっしただけである。それはたしか震災しんさいの前年、——大正十一年の年末ねんまつだったであろう。
滝田哲太郎君 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)