“綺羅”の読み方と例文
読み方割合
きら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、いわゆる鎌倉山の星月夜にもまごうといわれる群臣の綺羅きらや女房桟敷のあいだを縫って、やっと、高時の御座所まで近づいた。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上は大名旗本から下は職人商人まで身分不相応に綺羅きらを張り、春は花見秋は観楓かんぷう、昼は音曲夜は酒宴……競って遊楽あそびふけっております。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それで三沢の事は忘れて、ただ綺羅きらを着飾った流行の芸者と、恐ろしい病気にかかったあわれな若い女とを、黙って心のうちに対照した。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)