“工”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たくみ40.3%
たく38.7%
こう11.3%
たくら4.8%
1.6%
わざ1.6%
タクミ1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彫鏤のたくみを盡したる「カミン」の火に寒さを忘れて使ふ宮女の扇の閃きなどにて、この間佛蘭西語を最も圓滑に使ふものはわれなるがゆゑに
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
幸子の受けた印象では、昨夜の会はたくまずして自然に見合いをしたことになり、その結果は双方に取り上々の首尾であったと思えた。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
湯はふねの四方にあぶれおつ、こゝをもつて此ぬるからずあつからず、天こうくわつくる時なければ人作じんさくの湯もつくなし、見るにも清潔せいけつなる事いふべからず。
そうすれば、あの親猿が、畜生ながらにも、機会を得て、たくらみ、そして、決行した殺人事件ではございますまいか。
京鹿子娘道成寺 (新字新仮名) / 酒井嘉七(著)
「では、水とというのは」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはまことに正しい。万物の造り主である活ける神は、人のわざかんがえとをもって石から造られる神とは違う。それは手で造った殿堂に住まない。また人の手で犠牲をささげられることを要せない。
『偶像再興』序言 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「——宮本武蔵範高、小倉ノ人、剣ヲヨクシ、傍ラ絵筆ニ通ズ。人物山水ニタクミナリ、画中二天ノ印アリ、範高ニアトナク、兄某家、小倉藩ニ仕ヘ、今、宮本八右衛門ト称ス」
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)