“尽”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
つく30.1%
ことごと26.8%
25.4%
つき5.2%
こと/″\4.7%
つか2.5%
づく1.9%
ことごとく0.3%
じん0.3%
すべ0.3%
(他:9)2.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“尽”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸21.0%
芸術・美術 > スポーツ・体育 > 戸外レクリエーション16.2%
歴史 > 伝記 > 個人伝記6.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
庭を東へ二十歩に行きつくすと、南上がりにいささかばかりの菜園があって、真中まんなかくりの木が一本立っている。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私は私のできる限りこの不可思議な私というものを、あなたに解らせるように、今までの叙述でおのれをつくしたつもりです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この役に、関西方に附いた真田家の一族は、ことごとく戦死した。甥幸綱、幸堯ゆきたか等は幸村と同じ戦場でたおれた。
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
狭き家とてお登和嬢は小山の談話をことごとく聞きたるなり「モシ兄さん」と呼かけたる一語は如何いかなる心の先駆なるか。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
その時、こっち岸の河原はきてしまって、もっと川を溯るには、どうしてもまた水を渉らなければならないようになりました。
鳥をとるやなぎ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そうしてその高原のきるあたりから、また、他のいくつもの丘が私に直面しながらゆるやかに起伏きふくしていた。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
『市之丞様、もう運のつきだ。あっしゃあ、平四郎に責められて、もうすっかり喋舌しゃべってしまいましたぜ』
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古義に、「けふの御かり御獲物えもの多くして御興つきざるべしとおぼしやりたるよしなり」とある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
あひだに時々おどろくほど大きな門構もんがまへの見えるのはこと/″\製造場せいざうばであつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
談話速記にはこと/″\く仮名が使ってあるが、それが二川子爵家の出来事である事は、関係者にとっては余りにも明白だ。
黄鳥の嘆き (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
耆婆きばさじなげ癩病らいびょう接吻くちづけくちびるポロリとおちしに愛想あいそつかしてならんなど疑う儕輩やからなるべし
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
けれども、天魔に魅入られたものと親父も愛相あいそつかして、ただ一人の娘を阿父さん彼自身より十歳とをばかりも老漢おやぢの高利貸にくれて了つたのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「矢切で死んだ奴の詮議に矢口へ行く……。矢の字づくしも何かの因縁かも知れねえ。おまけにどっちも渡し場だ」と、半七は笑った。
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
御心ごしんもじ広大無暗むやみ拙者せっしゃ可愛かわゆがって下さる結構づくゆえ堪忍ならずと
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
天地皆暗ク満目冥冥めいめいタラバ眼ナキト別ツベキナク、万物ことごとく静ニシテ千里蕭条しょうじょうタラバ耳ナキト別ツベキナシ。
呉秀三先生 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
或はたゝめるは、まさにこの時なるなからむや、今は山と、人と、石室と、地衣植物と、じん天地を霧の小壺せうこに蔵せられて、混茫こんばう一切をべんぜず
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
すべて是れ、当年の血戦場——
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それから大殿様の御云ひつけで描いた、女房たちの似絵にせゑなども、その絵に写されたゞけの人間は、三年とたない中に、皆魂の抜けたやうな病気になって、死んだと申すではございませんか。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
廿四日卯時発。一里矢地駅。一里半富海とのみ(一名)駅なり。駅つきて山路にかかる。浮野嶢うきのたうげといふ。すべる所、望む所、貞世紀行尽せり。山陽道中第一の勝景と覚ゆ。一里浮野駅。一里宮市駅。三倉屋甚兵衛の家に休す。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ついで九月始めて肺患にかかり後赤十字社病院に入り療養をつくしかいもなく今年二月一日に亡き人の数には入りたりとぞ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
されども夫の家にゆきては専らしゅうとしゅうとめを我親よりも重んじて厚くいつくしみ敬ひ孝行をつくすべし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
その氷河で思い出したが、私が桑港サンフランシスコにいるとき、一九二四年九月十八日の夕、新聞の号外売りが、声高く「ラッセン火山大爆裂、シャスタ氷河大融解」と、大の字くしで呼んでいるので、耳寄りに思って買って見ると、いかにもシャスタ山の、氷河融解、大洪水来と、こぶしだいの活字で見出しがついている。
火と氷のシャスタ山 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
その時習った書物を挙げると、福沢諭吉先生の『世界国づくし』、川本幸民こうみん先生の『気海観瀾広義』(これは物理の本で文章がうまく好んで読んだものである)、又『輿地誌略』『窮理図解』『天変地異』もあった。
湯の谷もここは山の方へはずれの家で、奥庭が深いから、はたの騒しいのにもかかわらず、しんとした藪蔭やぶかげに、細い、青い光物が見えたので。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宜シク之レヲ水辺池畔ニ植ユベシ、若シ天将ニ雨フラントスレバ、先ヅ以テ之レニ応ズ、又雨師ト名ヅク、葉ハ冬ヲ経レバコトゴトク紅ナリ、霜ヲ負テ落チズ
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
万里雲ツキテ 長江チヤウカウ水清シ
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)