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尽
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つか
ふりがな文庫
“
尽
(
つか
)” の例文
旧字:
盡
菊「そんならおぬしゃあ盗人と、知ってもやっぱり愛想も
尽
(
つか
)
さず、」源「お前と一所に居たいのは、
譬
(
たとえ
)
にもいう似た者夫婦、」菊
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれども、天魔に魅入られたものと親父も
愛相
(
あいそ
)
を
尽
(
つか
)
して、
唯
(
ただ
)
一人の娘を阿父さん彼自身より
十歳
(
とを
)
ばかりも
老漢
(
おやぢ
)
の高利貸にくれて了つたのだ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
殊に近頃になつて、所謂政界の名士達なるものと、お
知己
(
ちかづき
)
になるに従つて、大抵の方には、殆ど愛想を
尽
(
つか
)
してしまひました。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
それに君も細君に苦労を掛けて、子まで有る身の上で、負債も
嵩
(
かさ
)
んで
居
(
い
)
られる事だから、日頃御懇意に致すに依って申すのだが、入らざる事を云うと君に愛想を
尽
(
つか
)
されて立腹を受け
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此
(
この
)
男木作りかと
譏
(
そし
)
る者は
肉団
(
にくだん
)
奴才
(
どさい
)
、
御釈迦様
(
おしゃかさま
)
が女房
捨
(
すて
)
て
山籠
(
やまごもり
)
せられしは、
耆婆
(
きば
)
も
匕
(
さじ
)
を
投
(
なげ
)
た
癩病
(
らいびょう
)
、
接吻
(
くちづけ
)
の
唇
(
くちびる
)
ポロリと
落
(
おち
)
しに
愛想
(
あいそ
)
尽
(
つか
)
してならんなど疑う
儕輩
(
やから
)
なるべし、あゝら尊し、尊し
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
「なに、訳はない」と断わりながら、一旦詰め込んだ香水の
壜
(
びん
)
を取り出して、
封被
(
ふうひ
)
を
剥
(
は
)
いで、栓を抜いて、鼻に当てて
嗅
(
か
)
いでみた。門野は少し愛想を
尽
(
つか
)
した様な具合で、自分の部屋へ引取った。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
殊
(
こと
)
に近頃になって、
所謂
(
いわゆる
)
政界の名士達なるものと、お
知己
(
ちかづき
)
になるに従って、大抵の方には、
殆
(
ほとん
)
ど愛想を
尽
(
つか
)
してしまいました。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
貴方が
余所外
(
よそほか
)
に未だ何百人愛してゐらつしやる
方
(
かた
)
が有りませうとも、それで
愛相
(
あいそ
)
を
尽
(
つか
)
して、貴方の事を思切るやうな、私そんな浮気な
了簡
(
りようけん
)
ではないのです。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
活きるか死ぬかというこれが
情婦
(
いろ
)
だったって、それじゃ愛想を
尽
(
つか
)
しましょう、おまけにこれが
行
(
ゆ
)
く先は、どこだって目上の親方ばかりでさ、
大概
(
てえげえ
)
神妙
(
しんびょう
)
にしていたって
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「なに、
訳
(
わけ
)
はない」と断わりながら、一旦
詰
(
つ
)
め込んだ香水の
壜
(
びん
)
を
取
(
と
)
り
出
(
だ
)
して、
封被
(
ふうひ
)
を
剥
(
は
)
いで、
栓
(
せん
)
を
抜
(
ぬ
)
いて、
鼻
(
はな
)
に
当
(
あ
)
てゝ
嗅
(
か
)
いで見た。門野は
少
(
すこ
)
し愛想を
尽
(
つか
)
した様な具合で、自分の部屋へ引き取つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
一旦
(
いったん
)
は何、私だって、
先刻
(
さっき
)
のように云ったけれど、お前さんの心配をすることだもの、それに、どうせ、こんなからだだから、お前さんさえ愛想をお
尽
(
つか
)
しでないことなら
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それは
如何
(
いか
)
にお
可愛
(
かはい
)
いのか存じませんけれど、一旦
愛相
(
あいそ
)
を
尽
(
つか
)
して
迯
(
に
)
げて行つた女を、いつまでも思込んで
遅々
(
ぐづぐづ
)
してゐらつしやるとは、まあ何たる不見識な事でせう! 貴方はそれでも男子ですか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
尽
常用漢字
中学
部首:⼫
6画
“尽”を含む語句
愛想尽
尽頭
立尽
燃尽
射尽
大尽
蕩尽
尽瘁
不尽
無尽蔵
心尽
尽日
御尽力
曲尽
国尽
尽未来際
無尽講
町尽
埋尽
不尽山
...