“小壺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こつぼ80.0%
せうこ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小壺(こつぼ)(中庭)のうちの日当りわるい一室に尊氏はもう坐っていて、信濃を見るとただ一言「……上がれ」という。依然、尊氏の容子が信濃には異常だった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白紫色に華やぎ始めた朝の光線が当って、閃(ひらめ)く樹皮は螺線状(らせんじょう)の溝に傷けられ、溝の終りの口は小壺(こつぼ)を銜(くわ)えて樹液を落している。揃って育児院の子供等が、朝の含嗽(うがい)をさせられているようでもある。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
或は畳(たゝ)めるは、応(まさ)にこの時なるなからむや、今は山と、人と、石室と、地衣植物と、尽(じん)天地を霧の小壺(せうこ)に蔵せられて、混茫(こんばう)一切を弁(べん)ぜず、登山の騎客は悉(こと/″\)く二合二勺にて馬を下る。
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)