“小刀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ナイフ36.0%
こがたな36.0%
さすが8.1%
しょうとう7.4%
ちいさがたな2.9%
ないふ2.2%
こづか2.2%
メス2.2%
マキリ1.5%
かたな0.7%
わきざし0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は口腔内にも光があるのを確かめてから、死体を俯(うつ)向けて、背に現われている鮮紅色の屍斑を目がけ、グサリと小刀(ナイフ)の刃を入れた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
なぜなら机(つくえ)の四(よ)つ角(かど)は、小刀(こがたな)かなにかで、不格好(ぶかっこう)に削(けず)り落(お)とされて円(まる)くされ、そして、面(かお)には、縦横(じゅうおう)に傷(きず)がついていたのであります。
春さきの古物店 (新字新仮名) / 小川未明(著)
夫(をつと)はわたしを蔑(さげす)んだ儘(まま)、「殺(ころ)せ」と一言(ひとこと)云(い)つたのです。わたしは殆(ほとんど)、夢(ゆめ)うつつの内(うち)に、夫(をつと)の縹(はなだ)の水干(すゐかん)の胸(むね)へ、ずぶりと小刀(さすが)を刺(さ)し通(とほ)しました。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
刀は抜けて湖(うみ)に沈んで、小刀(しょうとう)ばかり帯に残つたが、下(した)が陸(くが)に成つた時、砂浜の渚(なぎさ)に少年を落して、鷲は目の上の絶壁の大巌(おおいわ)に翼を休めた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
けれどもその時分はマダ双刀(だいしょう)を挟(さ)さなければならぬ時であるから、私の父の挟して居た小刀(ちいさがたな)、即(すなわ)ち𧘕𧘔(かみしも)を着るとき挟す脇差の鞘(さや)を少し長くして刀に仕立て
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
其外にやすりと小刀(ないふ)と襟飾(えりかざり)が一つ落ちてゐる。最後(さいご)に向(むかふ)の隅(すみ)を見ると、三尺位の花崗石(みかげいし)の台の上に、福神漬(ふくじんづけ)の缶(くわん)程な込み入つた器械が乗せてある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そちを嫉(そね)み憎しむ者が、笄(こうがい)が失せたといっては猿が盗んだといい、小刀(こづか)印籠(いんろう)が紛失したと申しては、猿の仕業(しわざ)よと、つげ口の絶え間がない。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
如何程鋭利に研かれた小刀(メス)も其を動かす者の心の力に依って鈍重な木片となる事を私共は知らなければならないのでございます。
C先生への手紙 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
しかし、これだけでは、どれが誰(だ)れの弾丸で、どれが熊の生命(いのち)をとつたのか分りませんから、二人は小刀(マキリ)を出して、その局所(ところ)を切り開いてみました。
熊捕り競争 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
そこでウズメの命が海鼠に言うには、「この口は返事をしない口か」と言つて小刀(かたな)でその口を裂(さ)きました。それで今でも海鼠の口は裂けております。
話し是は親方の小刀(わきざし)なり先年行(ゆく)方知ずとなりし三人の中(うち)練馬藤兵衞へ確(しか)と私が手から貸(かし)て遣(つかは)した代物(しろもの)故行先を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)