“小刀”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
こがたな35.4%
ナイフ35.4%
さすが8.0%
しょうとう8.0%
ちいさがたな3.5%
こづか2.7%
メス2.7%
ないふ1.8%
マキリ1.8%
かたな0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貴翁あなたがおいへ重代じゆうだいの、小刀こがたなを、雪様ゆきさまにおくださいまし。」
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
となへながら、老爺ぢいひろつてわたしたとき雪枝ゆきえひし小刀こがたなつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
手並を見ろ、狐でも狸でも、この通りだ、と刃物の禁断は承知ですから、小刀ナイフを持っちゃおりません、拳固で、貴僧あなた
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すると「サカモト」と羅馬ローマ字の彫られたジャック小刀ナイフが為吉の菜葉洋袴なっぱズボンの隠しから取出された。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
が、そのさるのようなものは、彼と相手との間を押しへだてると、とっさに小刀さすがをひらめかして、相手の乳の下へ刺し通した。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
が、わたしも多襄丸たじょうまるですから、どうにかこうにか太刀も抜かずに、とうとう小刀さすがを打ち落しました。
藪の中 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
其のうちに空は時雨しぐれで曇って、少し暗くなりました所で、笠を取って刎除はねのけ、小刀しょうとうを引抜きながら、
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
政宗元服の式の時には此の藤五郎成実が太刀たちを奉じ、片倉小十郎景綱が小刀しょうとうを奉じたのである。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と長助が小刀ちいさがたなをすらりと引抜いた時に、驚いて丹治が前へ膝行すさり出まして、
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
鉄無地の衣裳に利休茶の十徳、小刀ちいさがたなを前半に帯び端然と膝に手を置いている。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「——騒ぐのはおよしなさい。わたしの側には手頃な小刀こづかがありますからね、じたばたするとてのひらを窓板へ、うなぎの首をめるように、プツンと縫ってしまいますよ……」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その元の切り口は、はさみったのでもないし、小刀こづかとも思われない。幹は柔軟な芍薬のそれではあるが、やはり相当な腰のものを用いて切ってあるものと武蔵は見たのである。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
如何程鋭利に研かれた小刀メスも其を動かす者の心の力に依って鈍重な木片となる事を私共は知らなければならないのでございます。
C先生への手紙 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
担架の後からは盆を捧げた、道服を着た医師くすしめいた男が、盆の上に整然と並べられている、小刀メス小槌こづち小鋸このこぎり生皮剥なまかわはぎの薄刃物
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これがければぼく小刀ないふられる約束やくそくれは吾助ごすけのことからにて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
のちになぞとはヾそのうちにぼくけて、小刀ないふられるからいや
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかし、これだけでは、どれがれの弾丸で、どれが熊の生命いのちをとつたのか分りませんから、二人は小刀マキリを出して、その局所ところを切り開いてみました。
熊捕り競争 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
腰の小刀マキリをとることが出来さへすれば、熊の心臓を一刺しに突き刺してしまふのですが、さうするために、うつかり片手を放さうものなら、振り落される恐れがあるので、仕方なしに、ただしつかりと抱付いてゐるのでした。
熊捕り競争 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
そこでウズメの命が海鼠に言うには、「この口は返事をしない口か」と言つて小刀かたなでその口をきました。