“一言”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとこと63.7%
いちごん28.6%
いちげん6.1%
ヒトコト0.8%
こと0.5%
しとこと0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まえとは長年ながねんいっしょにくらしてたが、おまえはただの一言ひとこともわたしの言葉ことばそむかなかった。わたしたちはしあわせであったとおもう。
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
こと浮沈室ふちんしつ機關室きくわんしつとはこのていもつと主要しゆえうなる部分ぶゞんではあるが、此事このこといては殘念ざんねんながらわたくしちかひたいして一言いちごん明言めいげんすること出來できぬ。
鹿島さんの再び西洋に遊ばんとするに当り、活字を以て一言いちげんはなむけす。あんまりランプ・シエエドなどに感心して来てはいけません。
田端人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
つとのみいふも古語也つきつくつけなどいふきもくもけも用言に添る言にて元来つの一言ヒトコトツキの意なりける船のつく所をといふにて知るべし(以下省略する)
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
予にすら一言ことをも語らざりしかど、年齢においても、地位においても、高峰は室あらざるべからざる身なるにもかかわらず、家を納むる夫人なく
外科室 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それもそうだが、全躰その位なら昨夕ゆうべうちに、実はこれこれで御免になりましたと一言しとこと位言ッたッてよさそうなもんだ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)