“一言”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ひとこと64.5%
いちごん28.0%
いちげん6.1%
こと0.6%
ヒトコト0.6%
しとこと0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“一言”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸27.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語7.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
そればかりか、昨日病院で起った不幸なちがいについても、ついに一言ひとことも口をく様子を見せなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
出世をたかぶらない、下のものにも気の軽そうな気質は、一言ひとこと二言ふたことの言葉のなかにもほのめいて見られる。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
津田君はこの一言いちごんに少々同情の念を起したと見えて「なるほど少しせたようだぜ、よほど苦しいのだろう」と云う。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
倭文子は涙ぐんだ目に、遙かなる憧れの色をたたえて、つややかにほほ笑むのみで一言いちごんも口を利かなかった。……
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
一言いちげんにしてくせば、自分の昵近じっこんな人の間に何か不吉なことがあると、それが必らず前兆になって現われる。
不吉の音と学士会院の鐘 (新字新仮名) / 岩村透(著)
天明時代の役者絵を論ずるに先立ちてここに一言いちげんすべきは劇場内外の光景を描ける風俗的景色画けいしょくがのこととす。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
むかし一言ことせりふ、一目のおもいれもて、萬人に幸福を與へしおん身なるを。
その後九年を経て病院のかのことありしまで、高峰はかの婦人のことにつきて、予にすら一言ことをも語らざりしかど、年齢においても、地位においても、高峰は室あらざるべからざる身なるにもかかわらず、家を納むる夫人なく、しかも渠は学生たりし時代より品行いっそう謹厳にてありしなり。
外科室 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
又、極めて発語を惜しんで、唯一言ヒトコトを以つて答へると称せられた一言主ヒトコトヌシ神の様なのさへあつた。
イモなろがつかふ川内カハツのさゝらヲギ。あしと一言ヒトコト語りよらしも(巻十四)
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
それもそうだが、全躰その位なら昨夕ゆうべうちに、実はこれこれで御免になりましたと一言しとこと位言ッたッてよさそうなもんだ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「オヤマア文さんでもない、私になんとか一言しとこと咄してからお出しならいいのに」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)