“来”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
きた40.6%
20.0%
18.6%
12.9%
らい1.3%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
キタ0.5%
(他:44)4.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“来”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸100.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)19.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語16.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
その不愉快さのうちには、お秀を通して今後自分達の上にきたされそうに見える葛藤かっとうさえ織り込まれていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
だから私の有する知識とは、要するに私の過去を整理し、未来に起りきたるべき事件を取り扱う上の参考となるべき用具である。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
するといつどこから出てたか、おおきなひげのえたおとこと、かわいらしい小さなぼうさんが出て
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
京都きょうとのからすは関東かんとうのからすにかって、このごろみやこはなしをしました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「なに、向うの室へ、船長がこいというのか。なかなか無礼なことをいうね。用があれば、そっちがここへいといえ」
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「それだけ皆な残さずに使ってもえいぜ。また二月にでもなれゃ、なんとか金が這入はいんこともあるまい。」と云った。
窃む女 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
海蔵かいぞうさんが人力曳じんりきひきのたまりると、井戸掘いどほりの新五郎しんごろうさんがいました。
牛をつないだ椿の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
さうして子供に調戯からかつたり、書生と五目並ごもくならべをしたり、あによめと芝居の評をしたりして帰つてる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼が二階へ持って上がった、らい了戒りょうかいを仕込んである白木の杖――それが、金吾の左の手に招き寄せられたので、
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
房州ぼうしゅうとかは百ねんらいためしがないとわれるほどの惨害ざんがいこうむったのでした。
「こんな田舎の医者なんかあかへん。少しうなつたら京へおなはい。伯父おつさん病院入れて癒したるよつて。」
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「これではどうせ――三浜みはまさん、らっしゃらないと思ったもんですから、参詣おまいりを先に済ませて、失礼でしたわ。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それとも、お嬢と、おかみさん、二人へ御婦人ばかりだから、また仕事でもしようというんで様子でも見にせやあがったか。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はあ、よもや、とはおもふたが、矢張やつぱなまづめがせたげな。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
よね (とみに)そんなら、早うたツ……。(やすに)ケエで二時間も立たされつ、そん上、こんだあ、税関がせからしうしね。(うるさくつてね)
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「何でちょっとも手紙えへんのんか思うてたら、えらいことになってるねんわ」
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
其きれ/″\が、聞かうとも思はぬ郎女の耳にも、ぼつ/″\這入はいつて勝ちなのであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ノッソリテ、ハエタタキノゴトク、バタットヤッテ、ウムヲワサヌ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「艦隊命令第十九号。武田清、武田〓代。右ノ者ハ至急武田造船大佐ノ指揮下ヲ離レ、槍ヶ岳洞窟内ノ旗艦『最上』ニキタルベシ。」
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
左記サキ列挙レッキョシアル十二個ノ物件ブッケンハ、イズレモキタル十二月二十六日ヲ以テ、満十五年ノ時限満期ニ達スル爆弾ヲ装填ソウテンシアルモノニシテ
し」は経過を言ふので、「最近までまつり続けて来た所の」の義であつて、後代なら来たと言ふ処だ。
村々の祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この御酒は、わが御酒ならず、くしの神 常世にいますいはたゝす少御神の神ほき ほきくるほし、豊ほき ほきもとほし まつりし御酒ぞ……(記紀)
「そんな莫迦なことがあるものですか」私は中途で制したのであった「何時だって構いませんからいらっしゃい。大体どんなお話でしょうね?」
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ガラリ、格子戸かうしど鳴りて、大和は帰り来れり「やア、花ちやん、いらつしやい、待つてたんだ、二三日、先生が御不在ので、寂しくて居た所なんだ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
家事(しゅうとめに仕へ子を育つるなど)のため何事(文芸など)も出来ぬよしかこちきたり候。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
「珍らしや文角ぬし。什麼そも何として此処にはきたりたまひたる。そはとまれかくもあれ、そののちは御健勝にて喜ばし」ト、一礼すれば文角は点頭うなずき、「その驚きはことわりなれど、これにはちとの仔細あり。さて其処にゐる犬殿は」ト、鷲郎わしろうゆびさし問へば。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
打ちナビき春さりらし。山のの遠き木末コヌレの咲き行く 見れば(万葉巻十)
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
浜づたひ イサゴたゝきて降る雨に、こずゑ鳴りる 松の村だち○
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
婚礼の日は老先生の言うがままにきたる十月二十日と定めた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
時に、後月あとつきのその舞台は、ちょっと清書にいたし、方々かたがたの御内見に入れますので、世間晴れての勤めは、あらためてきたる霜月の初旬はじめ、さるその日本の舞台に立つはずでござる。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「遅くあがって御気毒様、」と来た少女はかろく言った、奥にむかって。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
実は何でございます。今回私共が×××省御主催の展覧会に出品いたして居りまする真珠塔につきまして、誠に不思議な事が起りましたので、早速警視庁へ御相談にあがりました所、あちらではそう云う事は却って貴君あなたに御願い申すがよかろうと云う事で、はなはだ御迷惑ながら御依頼に上った次第でございます。
真珠塔の秘密 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
彼方むこうから、誰方どなたかおいでなさりゃしませんか。貴女がお帰りだ、と知れましたら。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「貴方にも困りますな。さう繁々しげ/\いでになつては。無論私は以前御厄介にもなつた事があるし、今は幾らか金銭かねの融通もつく身分ですから、出来るだけはお尽ししたいが……」
いて呼返すとうこともせずに、その罪は中津なかつに居る父兄の身に降りきたっ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
その後暴人ぼうじん江戸市街しがい横行おうこうし、良家りょうか闖入ちんにゅうして金銭をかすむるのうわさありし時も、先生すこぶる予が家を憂慮ゆうりょせられ、特に塾員じゅくいんめいじ、きたって予が家に宿泊しゅくはくせしめ、昼夜ちゅうや警護けいごせられたることあり。
しかれども大蛇もあへて驚かず、秀郷も後を顧みずして、はるかに行き隔たりける処に、怪しげなる小男一人、忽然こつぜんとして秀郷が前にきたつていひけるは、我この橋の下に住む事すでに二千余年なり、貴賤往来の人を量り見るに
廿四町遠石とほいし駅なり。右の岡上八幡の祠あり。又市中影向石えいかういしといふものあり。大石なり。上に馬蹄痕あり。土人の説に古昔宇佐八幡の神飛びきたつて此石上にとゞまるなりといへり。貞世紀行には此石海中にある文見ゆ。桑田碧海の歎おもふべし。人家の所尽て松原なり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
是程までに美しいそなたを、今まで木綿布子ぬのこ着せておいた親のはずかしさ、小間物屋もよばせたれば追付おっつけくるであろう、くしかんざし何なりとすきなのを取れ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
――お妻とお民と京千代と、いずれも養女で、小浜屋の芸妓げいしゃ三人の上に、おおあねえ、すなわち、主婦おかみを、おくるといった――(その夜、隣から襖を叩いた人だが、)これに、伊作という弟がある。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
千年も万年も、依然として肩から上を雲に、裾から下を水に洗わせている、その下の渓谷は、父の家でない、原始の土である、綿々たる時代の人間の夢が住む、幽寂の谷である、何故かというに、善光寺街道、木曾街道、糸魚川街道などを、う昔から今までの旅人が
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
「そこで婆は地蔵さんに、『地蔵さん地蔵さん、豆が転がってきいえんか』と尋ねますと、地蔵さんが、おれ喰ってしまったとお返事をしたので、婆は帰ろうとしたら、待ってろ待ってろ、いいこと教えてやると、地蔵さんが引止めて、おれの膝さ上れ――と言いました」
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこへ隣の慾タカリ婆がやって来て、あんた、何してそんなに金持になったのっしゃと尋ねた。婆はありのまま、これこれこういうわけで金持になったと教えたら、慾タカリ婆は早速家さ帰って、豆を座敷に転がして、それを地蔵さんの前まで転がして行って、地蔵さん地蔵さん、豆さ転がってきいえんかと尋ねたが、地蔵さんは何とも返事をしないのに、慾タカリ婆は勝手に地蔵さんの膝の上へのぼったり、手のひらへ上ったり、肩の上へのぼったり、頭の上へのぼったりして、とうとう梁の上までのぼった。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
これは私が自分で玉蜀黍たうもろこしを蒔いてよく出来たから見にきてと此間いつてやつたからのことで、私の大中好だいなかよしの人たち故、日和下駄ひよりげた一件は一寸ちよつと忘れてしまひ、其晩まくらについてからもいろ/\あしたの楽しみのことをおもつて、夢にまで見る位でした。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
大和大峰いりのほら貝は聞えないが、町から野、野から山へと、秋草をわたり、落葉松からまつの枯木をからんで、涼しくなる鈴の音は、おうきるさの白衣の菅笠や金剛杖に伴って、いかに富士登山を、絵巻物に仕立てることであろうか。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
(『楞厳経りょうごんきょう』に曰く、「一切衆生しゅじょう、無始よりこのかた、生死相続することは、みな常住の真心しんしん性浄明しょうじょうみょうたいを知らざるにより、もろもろの妄想をって、この想は真ならず、ゆえに輪転あり」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
安楽集あんらくしゅう』に曰く、「無始劫むしごうよりこのかた、ここに在りて転廻りんね窮まりなく、身を受くること無数なり」と。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
(『唯識論ゆいしきろん』に曰く、「この識性は無始のときよりこのかた、刹那刹那に果生ずれば因滅す。果生ずるがゆえに断にあらず、因滅するがゆえに常にあらず、断にもあらず常にもあらず、これ縁起えんぎの理なるが故なり」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
頼むよ、沢ちやんとこへも暫くこられねえ、頼むよ――。
疵だらけのお秋 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
八重「半治はん誠にほめえはりいよう、ほれじゃアまねえよ、ふァたい此家ほゝているに、ほめえがほんなほとをひてや親分ほやぶんまねえよ、小兼ほはねはんにひまになってへえれってえ、ほれじゃア可愛ははひほうだアへえ」
――歳 軋り 現実うつつに入りまた
独楽 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
「ああ、もっと早く来ればうござんした。一所に行って欲しかったし、それに四五日おえなさらないから、滝ちゃんや透さんの顔も見たくって、」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)