“雁来紅”のいろいろな読み方と例文
旧字:雁來紅
読み方割合
はげいとう39.1%
がんらいこう39.1%
けいとう8.7%
かまつか8.7%
かりそめのくちべに4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寛子も花が好きで、一寸した小銭が出来ると、花屋へ出掛けては半日も話しこんで、見事な雁来紅はげいとうを何本もせしめて来ることがある。
泣虫小僧 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
今年ははぎの花がおそく、すすきはしげっているのに、雁来紅がんらいこうは色あざやかだがばかに短く細くて、雁来紅本来のあの雄大な立派さがない。
庭の桔梗ききょうの紫うごき、雁来紅けいとうの葉の紅そよぎ、撫子なでしこの淡紅なびき、向日葵ひまわりの黄うなずき、夏萩の臙脂えんじ乱れ、蝉の声、虫のも風につれてふるえた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
雁来紅かまつかの花はまがきに匂ひ出でぬ雁も来啼かん薄霧のうへに
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
雁来紅かりそめのくちべに」という奇妙な映画で、台湾たいわんの物産会社の東京支店の支配人が、上京した社長をこれから迎えるというので事務室で事務成績報告の予行演習をやるところがある。
映画雑感(Ⅳ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)