“雁金”の読み方と例文
読み方割合
かりがね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雁金かりがねが寒く来鳴き、新治にいばりの鳥羽の淡海も秋風に白浪立つ頃ともなれば、女は自分が先に立ち奴たちを率いて、裾わの田井に秋田を刈った。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
場所が場所であるし、赤外線男のうわさの高い折柄おりからでもあったので、ただちに幾野いくの捜査課長、雁金かりがね検事、中河予審判事なかがわよしんはんじ等、係官一行が急行した。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
しかりとはいへども、雁金かりがね可懷なつかしきず、牡鹿さをしか可哀あはれさず。かぶと愛憐あいれんめ、よろひ情懷じやうくわいいだく。明星みやうじやうと、太白星ゆふつゞと、すなはち意氣いきらすとき何事なにごとぞ、いたづら銃聲じうせいあり。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)