“銃聲”の読み方と例文
新字:銃声
読み方割合
じうせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眼(まなこ)を放(はな)たず睥睨(へいげい)して居(を)る、猛狒(ゴリラ)も益々(ます/\)猛(たけ)く此方(こなた)を窺(うかゞ)つて居(を)る、此(この)九死一生(きうしいつしやう)の分(わか)れ目(め)、不意(ふい)に、實(じつ)に不意(ふい)に、何處(どこ)ともなく一發(いつぱつ)の銃聲(じうせい)。
然(しか)りとは雖(いへど)も、雁金(かりがね)の可懷(なつかしき)を射(い)ず、牡鹿(さをしか)の可哀(あはれ)を刺(さ)さず。兜(かぶと)は愛憐(あいれん)を籠(こ)め、鎧(よろひ)は情懷(じやうくわい)を抱(いだ)く。明星(みやうじやう)と、太白星(ゆふつゞ)と、すなはち其(そ)の意氣(いき)を照(て)らす時(とき)、何事(なにごと)ぞ、徒(いたづら)に銃聲(じうせい)あり。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
此時(このとき)不意(ふゐ)に、車外(しやぐわい)の猛獸(まうじう)の群(むれ)は何者(なにもの)にか愕(おどろ)いた樣子(やうす)で、一時(いちじ)に空(そら)に向(むか)つて唸(うな)り出(だ)した。途端(とたん)、何處(いづく)ともなく、微(かす)かに一發(いつぱつ)の銃聲(じうせい)!