“明星”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みょうじょう51.2%
みやうじやう22.0%
みようじよう4.9%
スター4.9%
プリマドンナ2.4%
あけぼし2.4%
ほし2.4%
みょうじゃう2.4%
めうじやう2.4%
めうぜう2.4%
アカボシ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「見よ、見よ。凶雲きょううんぼっして、明星みょうじょう出づ。白馬はくばけて、黄塵こうじんめっす。——ここ数年を出でないうちじゃろう。青年よ、はや行け。おさらば」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ときに、真先まつさきに、一朶いちださくら靉靆あいたいとして、かすみなか朦朧もうろうたるひかりはなつて、山懐やまふところなびくのが、翌方あけがた明星みやうじやうるやう、巌陰いはかげさつうつつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
神体とあがめたるは、その光紫の一大明星みようじようにて、御名おんな大御明尊おおみあかりのみことと申す。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
クリストフのやり方は彼女にとって恥辱であった。でも翌日の音楽会がこの青年の名声を決して高めないだろうとは、彼女は確信できなかったので、新進の明星スター葛藤かっとうを結びたくなかった。
持たないとの懸隔かけへだてが、あの粗野な、とても優雅な感情の持主にはなれない、女酋長おんなしゅうちょうのような須磨子を劇界の女王、明星プリマドンナとした。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
波も静かでねぶりすりすり、簑鞘みのさやはずす。空のすんばり、荒崎沖よ。明星あけぼしいずれば船足ふなあし遅い。遅い船足たのしり沖よ。これでなるまい、かじをかきかきおとじをはずす。おとじはずせば法木の前よ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
女は宵の明星ほしの光をまぜた月の輝きのように白く美しかった。髪は長い温かい午後の日の影のように濃く柔らかであった。
約束 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
今宵こよひ陋屋らうをくにて、明星みょうじゃうかゞやき、暗天やみぞらをさへもあかるらすを御覽ごらんあれ。
娘は貧しい身なりをしてゐますが、実際広いアラビアの中にも、この位美しい娘はありますまい。殊に今は日の暮のせゐか、薄明うすあかりに浮んだ眼の涼しさは宵の明星めうじやうにも負けない位です。
三つの指環 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
昨日きのふまでは經廻へめぐ旅路たびいくときたのしきときかたらふひととては一人ひとりもなく、あした明星めうぜうすゞしきひかりのぞみ、ゆふべ晩照ゆふやけ華美はなやかなる景色けしきながむるにもたゞ一人ひとりわれ吾心わがこゝろなぐさむるのみであつたが
詳しく言へば、吉々利々キリキリで、明星アカボシを仰いで、朝歌は初まるのである。さうして、実はもう朝倉だけで、神楽は夜の物の、「遊び上げ」になつてよいのである。