“懸隔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんかく69.8%
かけへだ13.2%
へだたり7.5%
かけへだて3.8%
かけはな1.9%
かけへ1.9%
けじめ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
江戸木板画の悲しき色彩が、全く時間の懸隔(けんかく)なく深くわが胸底(きょうてい)に浸(し)み入りて常に親密なる囁(ささや)きを伝ふる所以(ゆえん)けだし偶然にあらざるべし。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ふだんは至って円満に行(や)っているこの両家老は、実は、まったく懸隔(かけへだ)てた性格の持主であったことを知って、人々は、思わず眼を瞠(みは)ってしまう。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分の態度によって女の名誉が傷つくことになってはならないと思うが、夢中になるほどその人の恋しかった心と今の心とは、多少懸隔(へだたり)のあるものだった。
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
持たないとの懸隔(かけへだて)が、あの粗野な、とても優雅な感情の持主にはなれない、女酋長(おんなしゅうちょう)のような須磨子を劇界の女王、明星(プリマドンナ)とした。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
おれは、何処ぞ巴里(パリ)から懸隔(かけはな)れた田舎に隠れて暮そう。世間は直(じ)きにおれの姓名(なまえ)すらも忘れるだろう。おれはすっかり別人になって、新たに百姓になりきって生活しよう。
ピストルの蠱惑 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
付け旅も少しは草臥(くたびれ)て辛い事の有るのが興多しあまり徃來の便を極めぬうち日本中を漫遊し都府を懸隔(かけへ)だちたる地の風俗を交(ま)ぜ混(こ)ぜにならぬうちに見聞(けんもん)し山河(やまかは)も形を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
自分にもさして懸隔(けじめ)がなく、そして気立ての確(しっ)かりした、苦労に耐え得るほどの婦人があれば、それこそ、今が今といっても、家内にしても差しつかえがないと思っているところへ、ちょうど