“けじめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
差別53.3%
別目13.3%
区別13.3%
差異6.7%
懸隔6.7%
決定6.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人なる蝋に印をす諸〻の天の力は、善く己がわざを爲せども彼家かのや此家このや差別けじめを立てず 一二七—一二九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
この内心の差別けじめが生れ出る根に横たはる秘密へと向けられた興味と渇望とは、彼の裡に次第に強くなりまさつた。
垂水 (新字旧仮名) / 神西清(著)
澄むもの濁れるもの、健かなるもの病めるもの、人々は別目けじめもなくすべてを工藝と呼ぶ。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
かの女は夢とも現実とも別目けじめのつかないこういう気持にかれて、モナミへ入り、テーブルに倚りかかって、うつらうつらむす子と行った巴里のキャフェを想いふける。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
しかしそれも夢だったのか事実だったのか、その区別けじめがはっきりしない。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「……今日では、もはや、武家、町人と区別けじめを立てる時節でもなく、町家でも手堅い家であり、また気立ての好い人物ひとならば、綾を何処どこへでもお世話をお願いしたい。貴君あなたは世間が広いから、好い縁があらば、どうか、おたのみします」
ふかあさきの差異けじめさへ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
今の自分の境遇相当、自分にもさして懸隔けじめがなく、そして気立てのしっかりした、苦労に耐え得るほどの婦人があれば、それこそ、今が今といっても、家内にしても差しつかえがないと思っているところへ、ちょうど、此所ここにお若という気の毒な境遇に立っている婦人を見出したのであった。
あの決定けじめがつかないまでは、どうして、影のようなものに、やいばが立てられましょうか。そうしますと、一方ではあの執着が、私の手を遮ってしまうので、結局宿命の、行くがままに任せて——。死児を生み、半児の血塊ちだまを絶えず泣かしつづけて——。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)