“へだたり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
距離25.0%
懸隔20.0%
間隔20.0%
15.0%
差異5.0%
径庭5.0%
距離間隔5.0%
隔懸5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眼光は、紙背に徹するぞよ! ……嘘と思わば証拠を挙げようぞ。……汝、今、紙帳より一間の距離へだたりを持ち、正面より側面へ移ったであろうがな。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それにしても、これがゴイゴロフなら、石亭先生の描写した人間とはだいぶ懸隔へだたりがあるようだ。
犂氏の友情 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
しかし誰に聞えましょう? 間隔へだたりがぐんぐん減って行きます。私は感覚のほかは死人も同様だったのです。
その赤い提燈は十けんばかりたがいへだたりを置いて三つ、東南の村口から入って来て何処どこへか消えてしまうのである。最初それを見付みつけたのが村のはずれに住んでいた百姓じじいであった。
北の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ところが、それと同じ現象が、両端の温度と圧力に差異へだたりがある場合、中央に膨みのある洋燈ラムプのホヤや、鍵孔などにも現われるのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
艶麗嫻雅の和語を摸さず、務めて平易の文字と通常の言語げんぎょを用い始めしより、世の後進輩靡然として其の風に習い、大いに言語げんぎょと文章の径庭へだたりちゞめたるは余の尤も感賞する所なり
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
細胞同志の距離間隔へだたりもだんだんと遠くなって『あんな処まで俺の身体からだかしら』なぞと、湯槽ゆぶねの中であしゆびを動かしてみる位にまで長大な姿になっている。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
のみならず、彼らの人口が増加して、その警察吏としての供給が、社会の需要に対してはなはだしく超過するに及びまして、だんだんと一般世間との間の隔懸へだたりがひどくなってきました。