“縮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すく32.8%
ちぢ29.2%
ちゞ21.1%
ちぢみ5.2%
ちぢま1.6%
ちゞみ1.3%
ちじ1.0%
ちゞめ1.0%
なお1.0%
すぼ0.6%
ちぢら0.6%
ちゞま0.6%
ちゞれ0.6%
0.3%
しゅく0.3%
ちじみ0.3%
ちぢめ0.3%
ちゞこ0.3%
ちゞら0.3%
つま0.3%
なおく0.3%
なほ0.3%
ナホクバ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云いながらそばへ寄って、源三の衣領えりくつろげて奇麗きれいな指で触ってみると、源三はくすぐったいと云ったように頸をすくめてさえぎりながら
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それでどんなあらえびすでも、虎狼とらおおかみのような猛獣もうじゅうでも、田村麻呂たむらまろ一目ひとめにらまれると、たちまち一縮ひとちぢみにちぢみあがるというほどでした。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
あいちやんはたゞちにれが扇子せんすつて所爲せいだとことつていそいで其扇子そのせんすてました、あだかちゞむのをまつたおそれるものゝごとく。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
あれから一ときばかりたって、お綱は、すきやちぢみ小柳こやなぎの引っかけ帯、髪もぞんざい結びに巻きなおし、まるで別人のようになって
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一行はじめて団結だんけつ猛然もうぜん奮進にけつす又足を水中にとうずれば水勢ます/\きうとなり、両岸の岩壁いよ/\けんとなり、之に従つて河幅はすこぶちぢま
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
 貴重尊用きちようそんようちゞみをさらすはこれらとはおなじくせず、別にさらし場をもうけ、よろづに心を用ひてさらす事御はたをおるに同じ。
あっいたと思わず身体をちじめたとき、博士の足は、その煙突から一丁も放れた或る喫茶店の窓にひっかかって、靴がポロリとげたのであったから。
空気男 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
それともいまこれを此處におけ貴君あなたの三年の壽命いのちちゞめるがよいか、それでも今ぐにほしう御座るかな。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
みずからかえりみてなおからば千万人といえども、吾れかんとの独立自重じちょうの心は誰人たれびとにもなくてはならぬけれども、いわばどちらでも好いことに角立かどだてて世俗に反抗するほどの要なきものが多い。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
是非先方むかうより頭を低し身をすぼめて此方へ相談に来り、何卒半分なりと仕事を割与わけて下されと、今日の上人様の御慈愛おなさけ深き御言葉を頼りに泣きついても頼みをかけべきに、何として如是かうは遅きや
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
椿つばき紅梅こうばいの花に降る春の雪はまた永遠に友禅模様の染色そめいろの如く絢爛けんらんたるべし。婦女の頭髪は焼鏝やきごてをもて殊更ことさらちぢらさざる限り、永遠に水櫛みずくしびんの美しさを誇るに適すべし。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
日射が上からちゞまつて、段々下に落ちて行く。さつと室の中が暗くなつたと思ふと、モウ私の窓から日が遁げて、向合つた今井病院の窓が、遽かにキラ/\とする。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
わたしたしかにはなちやんではなくッてよ』といつあいちやんは、『でも、彼娘あのこ彼麽あんなながちゞれだけど、わたしのは一ぽんだつてちゞれちやないもの。 ...
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
目賀田さんと云うのと、のゝ字三つに念を入れて推されたので、恥しくもないことにぽっとし、お立ですよと婢が高く呼ぶと、ばた/\と男女二三人送りに出たのでまたくみ
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
山伏は、耳がないように、ただまなこだけにらんらんと、人をほうむるような炎をたいている。金剛わらんじの足の指が、百足むかでの背みたいに、一しゅく一縮地をにじり詰めてくる。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二重ふたえまわして、すらりと結び、髪は島田のこうがい長く、そこで男の衣裳と見れば、下に白地の能登おりちじみ、上は紋つき薄色一重、のぞき浅黄のぶッさき羽織ばおり、胸は覚悟の打紐うちひもぞとよ
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『しかしおれたってそれがためだれなんう。』アンドレイ、エヒミチはかたちぢめる。『わけわからん、おいニキタおれなければならんのだ!』かれこえふるえる。『ようがあるのだ!』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
と云ひながら後に随いて格子戸くゞり、寒かつたらうに能う出て来たの、生憎お吉も居ないで関ふことも出来ぬが、ちゞこまつて居ずとずつと前へて火にでもあたるがよい
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
頬かぶりをしたタオルの下からちゞらし髪の垂れかゝる細面ほそおもては、色も白く、口元にはこぼれるやうな愛嬌がある。
にぎり飯 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
左様あればつまる所兄弟中もみなよくなりて果は父母様の御仕合、また子供が見習い候えば子孫のためこれほど目出度い事はないではないか〔聖賢の心地、家庭における松陰かくの如し〕。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
みずから信ずる頗る厚く、自から為す所、言う所、一として自から是認せざるはなく、則ち自から反してなおくんば千万人といえども、吾かんの気象なり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
〔譯〕自らかへりみてなほきは、われ無きなり。千萬人と雖吾れ往かんは、物無きなり。
曾子の所謂「自反而ナホクバ。雖千萬人吾往矣」とはこれである。