“しゅく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シュク
語句割合
宿76.0%
10.1%
4.7%
2.3%
2.3%
1.2%
府中0.4%
0.4%
0.4%
守具0.4%
宿駅0.4%
川崎0.4%
0.4%
0.4%
衆苦0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はなはだ恐縮ですが、中納言ちゅうなごん様の御通行は来春のようにうけたまわります。当宿しゅくではどんな心じたくをいたしたものでしょうか。」
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
慶長年間わが賈舶の安南に赴くや、当時の碩儒せきじゅすなわち徳川時代文学の開山たる藤原しゅくはその舟中の規約を作り与えて曰く
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
戦争で頓挫とんざしていたけれども、これからふたたび、前日のような盛況せいきょうを見るであろうことはけ合いで、わがくに園芸界のために、大いにしゅくしてよろしい。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
よろい作りの工業家などもこれから出ているらしく、おそらくしゅく・エタの仲間となったものもまたその中にはあったらしい。
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
君達はおお方リッパハのしゅくを遅く立ったのだろう。
世人はこれを、毛利家の二しゅくともいい、中国の二川にせんともいっている。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この頃、頼母は、物思いに沈みながら諏訪神社みや府中しゅくとをつないでいる畷道なわてを、府中の方へ歩いていた。賭場で見聞したことが、彼の心を悩ましているのであった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
府中しゅくで殺しては人目につき、後々がうるさいというところから、この農家の納屋で、乾児たちに吩咐いいつけ、その嬲り殺しの最後の仕上げに取りかからせたのであった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
すなわ曹国公そうこくこう李景隆りけいりゅうに命じ、兵を調してにわかに河南に至り、周王しゅく及び世子せいし妃嬪ひひんとらえ、爵を削りて庶人しょじんとなし、これ雲南うんなんうつしぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
されば三十一年の秋、周王しゅくとらえらるゝを見て、燕王は遂に壮士そうしえらみて護衛となし、極めて警戒を厳にしたり。されども斉泰黄子澄に在りては、もとより燕王をゆるす能わず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私には何もかもまだはっきりと分りませんが、ういうことも麗姫に云って聞かせてやったのです。南海にしゅくという名前の帝があった。北海にこつという名前の帝があった。
荘子 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
摂津三島郡に宿河原しゅくがはらという皮多村のことが、よく正徳・享保頃の文書に見えておりますが、同じ宿河原しゅくがはらでも、同国武庫郡のは後までも夙で、それを守具しゅくと書き
晩の宿駅しゅくでは、絃歌がわいていた。手越ノ遊女といえば、古くから海道一の聞えがある。ここを通って、名もなさず過ぎるのは、武士の名折れぞ、と婆娑羅者ばさらものはいうのである。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
めえんとこの息子どんはおとなしくって仕合しやわせだが、おらのうち新太しんたの野郎なんざア、ハア放蕩どらべえぶって、川崎しゅくべえ往ってハア三日も四日も宅へ帰らねえで困るが
上首の一人 ——しゅくに十の利あり、はんには三てんじきくるもの、いやしくもこの理を忘るるなかれ。
阿難と呪術師の娘 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
山伏は、耳がないように、ただまなこだけにらんらんと、人をほうむるような炎をたいている。金剛わらんじの足の指が、百足むかでの背みたいに、一しゅく一縮地をにじり詰めてくる。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
および真正しんしょうを信ぜず、殺盗して罪をつくらば、畜生ちくしょう餓鬼がきの中に堕在し、つぶさに衆苦しゅくを受け、地獄を経歴せん、ゆえに塚塔中にあらずといわん
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)