“畷道”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なわてみち76.2%
あぜみち9.5%
なはてみち9.5%
なわて4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくして左右は一団になって、畷道なわてみちのようになっている広い道を石田というところまで来ると、果して——ここででくわしてしまいました。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
畷道あぜみちを桂川の上流に辿ると、迫る処怪石かいせき巨巌きょがん磊々らいらいたるはもとより古木大樹千年古き、楠槐なんかいの幹も根もそのまま大巌に化したようなのが纍々と立聳たちそびえて、たちまち石門砦高く、無斎式、不精進の
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
畷道なはてみちすこしばかり、菜種なたねあぜはひつたところに、こゝろざいほりえました。わびしい一軒家いつけんや平屋ひらやですが、かどのかゝりになんとなく、むかしのさましのばせます、萱葺かやぶき屋根やねではありません。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
この頃、頼母は、物思いに沈みながら諏訪神社みや府中しゅくとをつないでいる畷道なわてを、府中の方へ歩いていた。賭場で見聞したことが、彼の心を悩ましているのであった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)