“萱葺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かやぶき73.7%
かやぶ26.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
干葉ひばの縄が切れて干葉が散らばってる。蓆切むしろきれが飛び散っている。そんな光景の中に、萱葺かやぶき屋根には、ところどころに何か立枯れの草が立ってる。
新万葉物語 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
やがて車夫が梶棒かじぼうおろした。暗い幌の中を出ると、高い石段の上に萱葺かやぶきの山門が見えた。Oは石段をのぼる前に、門前の稲田いなだふちに立って小便をした。
初秋の一日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
円錐形の萱葺かやぶき屋根の上へ這い上って居る蔓薔薇は夏から秋に移ると直ぐに寒くなる英国の気候にめげてまばらに紅白の花を残して居たが
ガルスワーシーの家 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そしてその遥かの奥に、楼門とは似ても似つかぬ萱葺かやぶきの小さな本堂が、真っ闇な老杉に囲まれて、昔に変らぬ陰森さを漂わせていました。
仁王門 (新字新仮名) / 橘外男(著)