“梶棒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かじぼう85.2%
かぢぼう14.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洋車が二台、梶棒かじぼうの根もとのランプを都合四つ明るくきらめかせながら、静かに馬車廻しの植込みをまはつて出て行くところだつた。
夜の鳥 (新字旧仮名) / 神西清(著)
新吉が胸をワクワクさせている間に、五台の腕車が、店先で梶棒かじぼうおろした。真先に飛び降りたのは、足の先ばかり白い和泉屋であった。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
車夫は梶棒かぢぼうを下した後で、そここゝにれた家を指して見せて、病院通ひの患者が住むことを夫人に話した。
灯火 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
車上しやじやうひと目早めばやみとめて、オヽ此處こゝなり此處こゝ一寸ちよつとにはか指圖さしづ一聲いつせいいさましく引入ひきいれるくるま門口かどぐちろす梶棒かぢぼうともにホツト一息ひといきうちには女共をんなども口々くち/″\らつしやいまし。
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)