“門口”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かどぐち97.0%
もんぐち2.1%
かど0.4%
かどくち0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうちに馴染の芝居茶屋の若い者や劇場の出方などが番附を配って来る。それは郵便のように門口から投げ込んでゆくのではない。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
何の樹とも知らないが、これが呼びものの、門口に森を控えて、庭のは暗いまで、星に濃く、に青く、白露かである。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
舎営の門口のきらめく歩哨の銃剣、将校馬蹄の響き、下士をしかりいる士官、あきれ顔にたたずむ清人、縦横に行き違う軍属、それらの間を縫うて行けば、軍夫五六人、焚火にあたりつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
あぶないと思ったからでもあろう、吉弥が僕を僕の門口まで送って来た。月のいい地上の空に、僕らが二つの影を投げていたのをおぼえている。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)