“かど”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カド
語句割合
39.7%
38.9%
15.3%
3.8%
稜角0.4%
0.3%
圭角0.3%
0.1%
才学0.1%
0.1%
(他:8)1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向うのかどまがろうとして、仔馬はいそいで後肢あとあしを一方あげて、はらはえたたきました。
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
いへ小路せうぢ引込ひつこんで、とほりのかどに「蒲燒かばやき」といた行燈あんどうばかりあり。
神楽坂七不思議 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たゞいそぎにいそがれて、こゝにこゝろなき主從しうじうよりも、御機嫌ごきげんようとかどつて
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
伏屋ふせやかどの花も、幽霊のよろいらしく、背戸の井戸の山吹も、美女たおやめの名の可懐なつかしい。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ぼうは遊女ながらもひとかど気象きしょうがあったが、如何いかんせん、商売がら外人に落籍らくせきされたので、
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
そして彼が話してゐる間に私の良心と理性そのものが私に對して裏切者となり、彼を拒絶するといふかどで私に罪を負はせた。
「ベゴ」とふ名は、その辺の草の中にあちこち散らばった、かどのあるあまり大きくない黒い石どもが、つけたのでした。
気のいい火山弾 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「ベゴ」とう名は、その辺の草の中にあちこち散らばった、かどのあるあまり大きくない黒い石どもが、つけたのでした。
気のいい火山弾 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
と如才なく口はきけど言葉遣ひのあらたまりて、自然おのづと何処かに稜角かどあるは問はずと知れし胸の中
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
寒さは強く、路上の雪は稜角かどある氷片となりて、晴れたる日に映じ、きら/\と輝けり。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
ちゝのグロモフは詐欺さぎと、浪費らうひとのかどもつ裁判さいばんわたされ
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ちちのグロモフは詐欺さぎと、浪費ろうひとのかどもっ裁判さいばんわたされ
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
けれども、そのたんびに、あの憐憫あわれなアヤ子の事を思い出しては、霊魂たましい滅亡ほろぼす深いため息をしいしい、岩の圭角かどを降りて来るのでした。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その足音を聞きつけてか、奥の間で「文さんはやないと遅くなるヨ」トいうお政の声に圭角かどはないが、文三の胸にはぎっくりこたえて返答にも迷惑まごつく。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
かどのお札をさえ見掛けての御難題、坊主に茶一つ恵み給うも功徳なるべし、わけて、この通り耳もうとし、独旅ひとりたび辿々たどたどしさもあわれまれよ。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ひととなるに及びてわいわいしくて才学かど有り、もっと文筆ふみつくることこのむ。詩賦しふおこり、大津より始まれり……。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
石坂の家は先祖代々、息子が嫁を迎え、その嫁が一人の子供を生まんうちは、わしらのようなものの精が、どんな妖気を弄んだところで、あの息子をかどわかすことはできない。つまり石坂家の持っている天命を、われわれが左右しようといったとてそれは無理じゃ。まあ、落ちついて時節のくるのを待つがよい。
岩魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
そのころ通油町とおりあぶらちょうに住んで、町医者でありながらひとかど以上の見識を持っていた。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
平次は、ガラツ八に眼配せすると、二人がかりで、倉松の身體を調べました。あわてゝ袢纒はんてんを引つかけて、襟も裾も合つては居ませんが、他には別に不審のかどもなかつたのです。
又四五町行った頃四辻へ出たが、今まで黙々と考え乍ら歩んでいた春日は急に晴やかな顔をすると、懐中ポケットを探って煙草に火を点けて、勢いよく角家かどの「貸家老舗しにせ案内社」と染抜いた暖簾のれんを潜った、そして特別料金を払って、仔細に一枚々々綴込帳を調べた上二十分も経ってから、
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
秀た額、角度かど立った頤、頬骨低く耳厚く、頸足えりあし長く肩丸く、身長せいの高さ五尺七八寸、囲繞とりまいた群集に抽出ぬきんでている。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
当節流行はやりの鉄筋コンクリートに、孔を明けたり、角稜かどを欠いたりする職工の、夫も下ッ端だ。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
と自分のおさとまでぶちわって、向う角の、蔵造りで、店は格子を閉めてある、由緒ありげに磨きあげて、構えこんでいる黒光りの角蔵かどにらんで、その奥座敷におさまる比丘尼びくに婆の、の十徳を着た女隠居に当りちらすのだった。
そして、あくるまちから新聞しんぶんには、運転手うんてんしゅが、どうしてこのごろ、こうむだるのか? 気候きこう変化へんかで、もしくは、過度かど労働ろうどうでみんな神経衰弱しんけいすいじゃくにかかっているのではないかといううたがいをこしていました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
舎営の門口かどのきらめく歩哨ほしょうの銃剣、将校馬蹄ばていの響き、下士をしかりいる士官、あきれ顔にたたずむ清人しんじん、縦横に行き違う軍属、それらの間を縫うて行けば、軍夫五六人、焚火たきびにあたりつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)