“れん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:レン
語句割合
27.7%
25.7%
13.5%
8.8%
8.1%
3.4%
3.4%
2.0%
1.4%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
聯牌0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今夜の観客くわんかくには学者、芸術家、政治家が多数を占め、中にはその若盛わかざかりの日からユウゴオの讃美者であつたらしい白髪の貴婦人れんも交つて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
このれんは敵の接近したのを見て司令官がわが隊を激励する光景を叙した物だと云ふが、数学者に判断して貰つても一寸ちよつとわかりさうにない。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ひようむなししづかにして高楼にのぼり、酒を買ひ、れんを巻き、月をむかへてひ、酔中すいちゆうけんを払へばひかりつきを射る」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
自動車の便はたやすく得られて、しかも、旅館の隣が自動車屋だと聞いたから、価値ねだんを聞くと、思いのほかれんであった。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あわてて枕許まくらもとからがったおせんのに、夜叉やしゃごとくにうつったのは、本多信濃守ほんだしなののかみいもうとれんげるばかりに厚化粧あつげしょうをした姿すがただった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
実に百れんの武者でも、歯の根がわななき、眼はつりあがり、平常のことばでいえば、総毛だつばかり誰もこわいのであった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その頃抽斎の四人目の妻五百いおの姉が、正寧のしつ鍋島氏なべしまうじの女小姓を勤めて金吾きんごと呼ばれていた。この金吾の話に、蘭軒はあしなえであったので、館内かんないれんに乗ることを許されていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
復讎ふくしゅう、復讎、世に心よきはにくしと思う人の血をすすって、そのほおの一れんに舌鼓うつ時の感なるべし。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
苦楝は本名オウチ、すなわち古書に誤って樗の字を宛てている木のことで、一種その樹実の味苦いものが、薬用として知られているところからこう書くが、正しくは漢語にれんとあるものに該当する。
アテヌキという地名 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
◯ザラ紙一れん八百円は安い方。千円も千二百円もの呼値さえあり。雑誌社悲鳴をあぐ。しかし一般に出版業者は強気なり。もっとも蜜柑四個が十円のこのごろ、一冊十五円の本はきわめて安し。
海野十三敗戦日記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
う申さばおまへさまのおこヽろにはなんんなものたヽきつけてかへしたしとおぼしめすからねど、かみまいにも眞實まことのこもるおこヽろざしをいたゞものぞかし、其御恩そのごおんなんともおもはず、一れんといふ三百六十五日打通うちとほして
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「わしにとって、君の幸福がなんだ。わしの眼の前で、君がれんれんとしているようなそんな写真の女に、わしがなんの係り合いがあるものか」
「三日。雨。冷気甚。暮時御入棺。」正寧のれんである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
永楽亭えいらくてい楡木川ゆぼくせんほうを記する、鬼母きぼの一剣を受くとなし、又野史やしを引いて、永楽帝楡木川ゆぼくせんに至る、野獣の突至するにい、こればくす、かくされてたゞ半躯はんくあますのみ、れんしてしかして匠を殺す
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
太祖れんていめて曰く、宋景濂ちんつかうること十九年、いまかつて一げんいつわりあらず、一人いちにんたんそしらず、始終無し、たゞに君子のみならず、そもそも賢とう可しと。太祖の濂をることかくの如し。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「誰にも言ふな、——ところでお前は御苦勞だが、本所に世帶を持つてゐるといふ、この家の惣領のれん太郎のところへ行つて見てくれないか」
ずっと入ってゆくと、かどぐちの左右には、朱塗り金箔きんぱく聯牌れんがみえ、一方の華表はしらには「世間無比酒せけんにむひのさけ」。片方には「天下有名楼」と読まれる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その雑銘を読めば、かんたいより、すい[#「箠」は底本では「※」]、あんれんしゃ等に至る、各物一々にとう日新にっしんの銘にのっとりて、語を下し文をす、反省修養の意、看取すべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)