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廉
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れん
ふりがな文庫
“
廉
(
れん
)” の例文
正しい時代は常に「美」と「
廉
(
れん
)
」との一致を示すであろう。美が高き代価においてのみ
購
(
あがな
)
われると思うのは、全くの錯誤である。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
自動車の便はたやすく得られて、しかも、旅館の隣が自動車屋だと聞いたから、
価値
(
ねだん
)
を聞くと、思いのほか
廉
(
れん
)
であった。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
年少の子弟
醵金
(
きよきん
)
して、
同人雑誌
(
どうじんざつし
)
を出版する事、当世の流行の一つなるべし。されど紙代印刷費用共に
甚
(
はなはだ
)
廉
(
れん
)
ならざる
今日
(
こんにち
)
、経営に苦しむもの
亦
(
また
)
少からず。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
書家は数多く、書は
廉
(
れん
)
にして得やすきに因るといへどもまた画を解せざるに因るなり。
但
(
ただし
)
家屋器具全く装飾なき処には濃厚の画の調和せざる、また一因なり。
病牀譫語
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
歸
(
かへ
)
りがけに
玄關
(
げんくわん
)
脇
(
わき
)
の
藥局
(
やくきよく
)
で、
粉藥
(
こぐすり
)
の
儘
(
まゝ
)
含嗽劑
(
がんそうざい
)
を
受取
(
うけと
)
つて、それを百
倍
(
ばい
)
の
微温湯
(
びをんたう
)
に
溶解
(
ようかい
)
して、一
日
(
にち
)
十
數回
(
すうくわい
)
使用
(
しよう
)
すべき
注意
(
ちゆうい
)
を
受
(
う
)
けた
時
(
とき
)
、
宗助
(
そうすけ
)
は
會計
(
くわいけい
)
の
請求
(
せいきう
)
した
治療代
(
ちれうだい
)
の
案外
(
あんぐわい
)
廉
(
れん
)
なのを
喜
(
よろこ
)
んだ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
孟軻
(
マウカ
)
氏曰く、
伯夷
(
ハクイ
)
の風を聞く者は、頑夫も
廉
(
れん
)
に、
懦夫
(
だふ
)
も志を
立
(
たつ
)
る有り、又曰く
柳下恵
(
リウカケイ
)
の風を聞く者は、
鄙夫
(
ひふ
)
も寛に、薄夫も
敦
(
あつ
)
しと、吾人は其生涯の行為、
磊々落々
(
らい/\らく/\
)
、天の如く、神の如く
英雄論:明治廿三年十一月十日静岡劇塲若竹座に於て演説草稿
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
草を
茵
(
しとね
)
とし石を
卓
(
たく
)
として、
谿流
(
けいりゅう
)
の
縈回
(
えいかい
)
せる、
雲烟
(
うんえん
)
の変化するを見ながら食うもよし、かつ価も
廉
(
れん
)
にして妙なりなぞとよろこびながら、
仰
(
あお
)
いで口中に卵を受くるに、
臭
(
におい
)
鼻を
突
(
つ
)
き味舌を
刺
(
さ
)
す。
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
文六
廉
(
れん
)
太のやつ、一体、何処へ行つてやがるんだらう、今ごろまで……。
遂に「知らん」文六(三場)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
宿料も
廉
(
れん
)
、その割には
坐舗
(
ざしき
)
も清潔、下宿をするなら、まず
此所等
(
ここら
)
と定めなければならぬ……となると文三急に考え出した。「いずれ考えてから、またそのうちに……」言葉を濁してその
家
(
うち
)
を出た。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「
清廉潔白
(
せいれんけっぱく
)
の
廉
(
れん
)
だよ」
うた時計
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
(
廉
(
れん
)
や、それはね、
大
(
おほ
)
きな
五色
(
ごしき
)
の
翼
(
はね
)
があつて
天上
(
てんじやう
)
に
遊
(
あそ
)
んで
居
(
ゐ
)
るうつくしい
姉
(
ねえ
)
さんだよ)
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
帰りがけに玄関脇の薬局で、
粉薬
(
こぐすり
)
のまま
含嗽剤
(
がんそうざい
)
を受取って、それを百倍の
微温湯
(
びおんとう
)
に溶解して、一日十数回使用すべき注意を受けた時、宗助は会計の請求した治療代の案外
廉
(
れん
)
なのを喜んだ。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
可
(
いゝ
)
けれど、
廉
(
れん
)
や、お
前
(
まへ
)
またあんまりお
猿
(
さる
)
にからかつてはなりませんよ。さう、
可塩梅
(
いゝあんばい
)
にうつくしい
羽
(
はね
)
の
生
(
は
)
へた
姉
(
ねえ
)
さんが
何時
(
いつ
)
でもいるんぢやあありません。また
落
(
お
)
つこちやうもんなら。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
廉
(
れん
)
や、それはね、雨が晴れるしらせなんだよ。」
化鳥
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
廉
(
れん
)
や、それはね、
雨
(
あめ
)
が
晴
(
は
)
れるしらせなんだよ。」
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“廉”の解説
廉(れん)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
廉
常用漢字
中学
部首:⼴
13画
“廉”を含む語句
一廉
不廉
廉々
廉価版
破廉恥
清廉
廉恥
廉直
廉立
維廉
孝廉
廉売
御廉
廉價
廉価
廉子
廉物
廉潔
低廉
破廉耻
...