“粉薬”のいろいろな読み方と例文
旧字:粉藥
読み方割合
こぐすり76.9%
こなぐすり23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かぢ「おう/\大層黒血が流れる、私のうちはツイ一軒いて隣だが、すぐに癒る粉薬こぐすり他処よそから貰って来てあるから宅へおいで」
細い小路こうじを突き抜けると、支那町の真中へ出た。妙なにおいがする。先刻さっきから胸が痛むのでポッケットから、粉薬こぐすりを出して飲もうとするがあいにく水がない。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『ええ、そうですわ』とついに君江は答えた。そこで私は云った。『煙草にあの白い粉薬こなぐすりを載せて火をける。それでいいのだろう』君江は黙ってうなずいた
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
T君は雑嚢から解熱剤の白い粉薬こなぐすりを出して、その用法を説明してあたえると、老人は地にひざまずいて押し戴いた。それをみていて、僕はひどく気の毒になった。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)