“粉黛”の読み方と例文
読み方割合
ふんたい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初更しよかういたるや、めるつまなよやかにきて、粉黛ふんたい盛粧せいしやう都雅とがきはめ、女婢こしもとをしてくだん駿馬しゆんめ引出ひきいださせ、くらきて階前かいぜんより飜然ひらりる。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いささか粉黛ふんたいを施し、いささか彩色を加えていて、上品な皮肉をたたえ、媚態に富み、崇拝に価する——そういう婦人たちのだれかに。
神の剣 (新字新仮名) / パウル・トーマス・マン(著)
今なら女優というようなまぶしい粉黛ふんたいを凝らした島田夫人の美装は行人の眼を集中し、番町女王としての艶名は隠れなかった。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)