“初更”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょこう71.4%
しよかう14.3%
しやかう3.6%
しよこう3.6%
しよや3.6%
よい3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこらを無暗に迷いあるいているうちに、夜はだんだんに暗くなって、やがて初更しょこう(午後七時—九時)に近い頃になったらしいのです。
初更しよかういたるや、めるつまなよやかにきて、粉黛ふんたい盛粧せいしやう都雅とがきはめ、女婢こしもとをしてくだん駿馬しゆんめ引出ひきいださせ、くらきて階前かいぜんより飜然ひらりる。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
『横笛、横笛』、件の武士は幾度か獨語ひとりごちながら、おもむろに元來し方に歸り行きぬ。霞の底に響く法性寺ほふしやうじの鐘の聲、初更しやかうを告ぐる頃にやあらん。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
致すべしと申付られける公用人等こうようにんら早速さつそく古駕籠ふるかごちやう古看板ふるかんばん三ツ并びにおび三筋女の掛無垢等かけむくとうを用意なし日のくるゝをぞ相待あひまちける扨夜も初更しよこうの頃になりしかば越前守は掛無垢かけむくかしらよりかぶりて彼古駕籠に身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
可哀かあいや我故身形みなりかまはず此寒空このさむそらあはせ一ツ寒き樣子は見せねども此頃は苦勞の故か面痩おもやせも見えて一入ひとしほ不便に思ふなり今宵は何方いづかたへ行しにや最早初更しよや近きにもどねば晝は身なり窶然みすぼらしく金の才覺さいかくにも出歩行あるかれぬ故夜に入て才覺に出行しか女の夜道は不用心ぶようじんもし惡者わるもの出會であはぬか提灯ちやうちんは持ち行しか是と云も皆我が身のある故なり生甲斐いきがひもなき身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それから緒方の塾に這入はいってからも私は自分の身に覚えがある。夕方食事の時分にし酒があれば酒をのん初更よいに寝る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)