“挺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょう71.6%
てい8.7%
ちやう6.6%
てこ5.5%
ぬき4.4%
てう1.1%
ぬきん1.1%
ちよう0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紺屋こうやじゃあねえから明後日あさってとはわせねえよ。うち妓衆おいらんたちから三ちょうばかり来てるはずだ、もうとっくに出来てるだろう、大急ぎだ。」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
またたとい剣をていし、ほこを揮うてこれに抗敵するも、また必ず現今の洪水は一層の猛勢を激してここに赴かしむべしと信ずるなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
草刈鎌くさかりがまの一ちやうや二ちやうまへどうするもんぢやない、あつちへまはつてあしでもあらつてさあ」内儀かみさんのくちもとにはかすかなわらひがうかんだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そして角燈を地上に置くと、石の端の下へてこの先を押入れて、其石を擡げ始めた。石が自由になると彼は更に寄生植物を取除とりのけにかゝつた。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
どの道、春廼舎の『書生気質』や硯友社連の諸作と比べて『浮雲』が一頭いっとうぬきんずる新興文芸の第一の曙光しょこうであるは争う事は出来ない。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
これから長家ながやの者が五六人いて出かけましたが、お寺は貧窮山難渋寺ひんきゆうさんなんじふじふので、本堂ほんだうには鴻雁寺こうがんじが二てうともつてる。金
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
何方どっち付かずに真中へ立って、煮え切らずに前進する事は容易であった。けれども、今の彼は、不断の彼とは趣を異にしていた。再び半身を埒外らつがいぬきんでて、余人と握手するのは既に遅かった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この砥石といしが一ちようありましたらあ、今までのよに、たらいじゃあ、湯水じゃあとウ、騒ぐにはア及びませぬウ。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
濃緑の松の葉の傘は、大概楢よりも高くき上つて、光線を容易にとほしさうもなく、大空にひろがつてゐる、森の中をさまよひながら、楢の葉の大波をき分けて行くと、方々にこの黒松の集団が
亡びゆく森 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)