“何方”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
どちら32.8%
どつち18.8%
どっち16.7%
どなた10.9%
いずかた6.5%
いづかた5.6%
いづれ1.5%
どこ1.5%
いずれ1.2%
いづく0.6%
(他:14)3.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“何方”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸100.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語7.3%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆1.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「さうかも知れないね。何方どちら仏蘭西フランス語が悪いのか知らないが、よく通じないままで金を払つて来たのだから。」
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
自然、古くからの情実にからまれた同志が何方どちらにもよらずさわらずにゐる外は、二人の周囲に集る顔ぶれも違つて来てゐた。
監獄挿話 面会人控所 (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
白粉燒おしろいやけ何方どつちかといふと色は淺黒あさぐろい方だが、鼻でも口でも尋常じんじやうにきりツと締ツてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
村の螢の名所は二つ、何方どつちに為ようと智恵子が言出すと、小供らは皆舟綱橋ふなたばしに伴れてつて呉れと強請せがんだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「トいう訳でツイそれなりけりにしてしまいましたがネ、マア本田さん、貴君あなた何方どっちが理屈だとお思なさる」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
孤立しても世は渡ってみせるという我慢か、又はこれが現代社会に本来の面目めんもくだと云う悟りか、何方どっちかに帰着する。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「これはおめづらしい。何方どなたかと思ひましたら、蒲田君に風早君。久くお目に掛りませんでしたが、いつもお変無く」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
婆「はい何方どなたでございます、巡礼どんかえ、修行者が銭を貰いに来たら銭を上げるがい、知ってる人が尋ねて来たかえ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あまつさ何方いずかたにて召されしものか、御酒気あたりをくんじ払ひて、そのおそろしさ、身うちわなゝくばかりに侍り。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そのほかに何方いずかたよりか千疋の借金を宗祇にしてもらったことが、三度ほど日記に見えており、千疋以下の借入れを頼んだこともある。
一心いつしんくやめては何方いづかたうつたふべき、先祖せんぞ耻辱ちじよく家系かけいけが
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わが師歩みをとゞめていふ。誰か知る、山の腰低く垂れて翼なき族人たびびともなほ登るをうるは何方いづかたなるやを。 五二—五四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
直ぐにその塲からでも何方いづれかゞこの家を離れゆくと云ふ氣勢けはいをはつきりと見せ得る男であつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
彼はいたへればすべて知らず、町の殷賑にぎはひながりて、何方いづれを指して行かんとも心定らずしばらく立てるなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
背後うしろから若い武士が追って来る、行手には二人の武士がいる。何方どこへ走ろうかと躊躇したらしい。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『オヤ野村さんぢやなくつて? マア何方どこいらつしやるの?』と女に呼掛けられた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
蹌踉そうろうとして、座にも堪えないように立ち上って、何方いずれともなく出て行ってしまいました。
女記者の役割 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
と帽子を取って目深にかぶり、戸外おもてへ出づればかの男は、何方いずれへ行きけん影も無し。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
明日は何方いづくの何処ぢややら
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
みだるゝこゝろ流石さすがしづめて花子はなこさまおほせまだわたしには呑込のみこめませぬおこたへもなにおつてのこと今日けふづおいとまたんとするをしひてもめずらばおかへりかきお返事へんじまちまをしますとおくいだ玄關先げんくわんさき左樣さやうならばをあとになしていだくるま掛聲かけごゑはし退一人ひとりをとこあれは何方いづく藥取くすりとりあはれの姿すがたやと見返みかへれば彼方かなたよりも見返みかへかほオヽよしさまことばいままろでぬくるま轣轆れきろくとしてわだちのあととほしるされぬ。
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
この巻に、「霞ゐる富士の山傍やまびに我が来なば何方いづち向きてか妹が歎かむ」(三三五七)の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
この歌の前に、「おぼほしく何方いづち向きてか」というのがあるが、その「おぼほしく」に似ている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
おくさまたうならどりにやまほどなれど何方どれもおことはりで此方こなたへのおいで孃樣ぢようさまうへにばかりりがちがうか
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何方どれだツて二人並んでるだらう。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
二人をにらみ据えて言葉も荒々しく、政宗謀叛とは初めより覚悟してこそ若松を出でたれ、何方いずくにもあれ支えたらば踏潰ふみつぶそうまでじゃ、明日あすは早天に打立とうず、とののしった。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ふと何方いずちよりともなくたけひく小僧こぞう一人来たりて、おのれも手伝い申さんというにまかせてはたらかせて置きしに
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
植竹うゑたけもとさへとよでてなば何方いづしきてかいもなげかむ 〔巻十四・三四七四〕 東歌
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
明くる日、男は、「私共は二食で、朝飯あさめしを十時にやります。あなた方はおかまいなく」と何方どちが主やら客やらからぬ事を云う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
何方どちちかと謂へば、落着おちつついた、始終しじう やはらかなみたゝよツてゐる内氣うちきらしい眼だ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
拾五円でも宜いから何方どっかへ出して遣ってくれないかと云った。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「君は何方どっかの学校へ行ってるんですか」
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
十五円でもいから何方どつかしてつて呉れないかと云つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「君は何方どつかの学校へ行つてるんですか」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『さあ、何方どつらだたべす。』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
私は何方どッちへ廻っても、矢張やッぱりだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
あいちやんはすこべて、氣遣きづかはしさうに『何方どツち何方どツち?』とつぶやいて、何方どツちおほきくなつたかとおもつてあたま天邊てツぺんをやつてましたが、矢張やツぱりおほきさがおなじなので落膽がつかりしました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
『よし、べやう、其爲そのためにわたしが、もつとおほきくなればかぎとゞくし、またちひさくなればしたはれる、何方どツちにしろわたし其花園そのはなぞのられる、うなつてもかまはない!』とあいちやんがひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)