“いずち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
何地91.7%
何方8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何地いずちきけむ。久しくその名聞えざりしが、この一座に交りて、再び市人いちびとの眼に留りつ。かの時のおもかげは、露ばかりも残りおらで、色も蒼からず、天窓あたまげたり。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今更懐中の金子を道にて行き候とも、人殺の罪は免れぬ処と、夜中やちゅうまんじりとも致さず案じわずらひ候末、とにかく一先ひとまず何地いずちへなり姿を隠し、様子をうかがひ候上、覚悟相定め申べしと存じ
榎物語 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この家にて或る年田植たうえ人手ひとでらず、明日あすそらあやしきに、わずかばかりの田を植え残すことかなどつぶやきてありしに、ふと何方いずちよりともなくたけひく小僧こぞう一人来たりて
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)