“いづく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イヅク
語句割合
何処34.6%
何處16.0%
11.1%
7.4%
7.4%
何方6.2%
何所3.7%
何國2.5%
2.5%
那處1.2%
何国1.2%
奈邊1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
那処1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なう/\あれなる御僧ごそうわが殿御かへしてたべ、何処いづくへつれて行く事ぞ、男返してたべなう、いや御僧とは空目そらめかや」の一節。
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
たきもしめざる蘭麝らんじやおのづからかをりて、くや蛺蝶けふてふ相飛あひとべり。蒲柳ほりう纖弱せんじやく羅綺らきにだもがたし。麗娟りけんつね何處いづくにも瓔珞やうらくくるをこのまず。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わが頑冥なる、いづくむぞ敢てレツシングを以てみづから比せむや。されどわれもレツシングも文壇に立ちて談理の業をなすものなり。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
嗚呼、タルクヰニウス・コルラチニウスが妻なるルクレチア(はづかしめを受けて自殺す、事は羅馬王代の末、紀元前五百九年に在り)は今いづくにか在る。
古語こごいふあり其以てする所を其由そのしたがふ所を其安んずる所を察す人いづくんぞかくさん哉人いづくんぞかくさん哉爰にいつはかざる者有り然れ共其者の眸瞳ひとみ動靜どうせい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
七兵衛も此法師とおなじとしごろにて、しかも念仏の信者しんじやなれば打うなづき、御坊ごばうのたのみとあればいかで固辞いなみ申さん、火ともすころにべし、何方いづくにもあれかくれゐて見とゞけ申さん。
人と人との間、邦と邦との間に猜疑さいぎ騙瞞へんまん若し今日こんにちの如くにして終るとせば、宗教の目的何所いづくにかあらむ。
「平和」発行之辞 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
何國いづくかの貿易港みなと漂着へうちやくするとか、兎角とかくして救助きゆうじよられぬこともあるまいとかんがへたのである。
われは身のいづくの處にあるを知らずして、只だ熱の脈絡の内におこりたるを覺えき。わがいかにして救はれ、いかにしてこゝに來しをつまびらかにすることを得しは、時を經ての後なりき。
如何にして終るぞや、那處いづくより起り那處にか滅するぞや、抑〻又何の力の之をして然らしめて太陽系を生じ、乃至他の星辰を生じ、乃至彗孛すゐはいや銀河や星雲を生ぜるぞや
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
力不滅論は圈内の論としては實に妙であるが、盆地の小魚拳石を廻つて、水の長さ終に究まる無きを信じて居るのである。太陽漸く冷えて其の熱那處いづくかに存せる。試みになんぢが一句を道ひ來れ。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
先づちかき家に行きてあるじを見るに、一二七昔見し人にあらず。かへりて何国いづくの人ぞととがむ。勝四郎一二八ゐやまひていふ。
日来ひごろ一四四すままにおきつるを、かくて太郎ににくまれなば、天地あめつちの中に何国いづくに住むらん。かしこき事をも学びたる者が、など是ほどの事一四五わいためぬぞといふ。豊雄、まことに買ひたる物にあらず。
ネープルスかうづるときにはめるがごとつきひかり鮮明あざやかこの甲板かんぱんてらしてつたが、いま日數ひかず二週ふためぐりあまりをぎてしんやみ——勿論もちろん先刻せんこくまでは新月しんげつかすかなひかりてん奈邊いづくにかみとめられたのであらうが
偉大なる思想は一投手、一挙足の間に発生すべきにあらず、いづくんぞ知らん、一国民の耐久的修養の力なるものをつにあらざれば、蓊欝をううつたる大樹の如き思想は到底期すべからざるを。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
(七九)閭巷りよかうひとおこなひてんとほつするものは、(八〇)青雲せいうんくにあらずんば、いづくんぞく(名ヲ)後世こうせいかん
安んぞいづくらん、彼等は何も縛束せらるる程の義務もなければ、恩愛もなしとて、都合次第に聚散離合、所謂相手代れど主は不替かわらずとの俗諺に墜り、此間、人に被欺だまされ、人に被売、数年の後、始めて
護法の善神ならぬも無しと申す、御敵やそも那処いづくにかある、詮ずるところ怨親の二つながら空華の仮相、喜怒もろともに幻翳げんねい妄現まうげん、雪と見て影に桜の乱るれば花のかさる春の夜の月が
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)