“焉(いづく)” の例文
然れども吾人、豈(あに)偏狭自(みづか)ら甘んぜんや、凡そ道義を唱へ、正心(せいしん)を尊ぶもの、釈にも儒にもあれ、吾人焉(いづく)んぞ喜んで袂を連ねざらんや。
「平和」発行之辞 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
古語(こご)に謂(いふ)有(あり)其以てする所を觀(み)其由(そのしたが)ふ所を觀(み)其安んずる所を察す人焉(いづく)んぞ庾(かくさ)ん哉人焉(いづく)んぞ庾(かくさ)ん哉爰に僞(いつは)り飾(かざ)る者有り然れ共其者の眸瞳(ひとみ)の動靜(どうせい)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
焉(いづく)んぞ知らん、貫一が心には、さしもの恋を失ひし身のいかで狂人たらざりしかを怪(あやし)むなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
焉(いづく)んぞ敵あるを知らんや、電光影裡(えいり)に春風を斫(き)るものは、人意か将(は)た天意か
人生 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
我に悪なし、焉(いづく)んぞ他に悪あらんやである。
心理の縦断と横断 (新字旧仮名) / 田山花袋、田山録弥(著)
焉(いづく)んぞ一片の哀辞なきを得んや。
北村透谷君 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)