“焉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いずく35.7%
えん23.8%
いづく14.3%
いづくん7.1%
いずくん7.1%
これ4.8%
いず4.8%
2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕月淡く柳がくれの招き行燈あんどに飛ぶとり落とす三遊亭圓朝が一枚看板、八丁荒しの大御所とて、いずくんぞ沙弥しゃみより長老たり得べけむや。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
にもかかわらず、派手な寝まきすがたの萩乃は、この大騒動をわれ関せずえんと、ぼんやり床のうえにすわって、もの思いにふけっているのだ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
然れども吾人、あに偏狭みづから甘んぜんや、凡そ道義を唱へ、正心せいしんを尊ぶもの、釈にも儒にもあれ、吾人いづくんぞ喜んで袂を連ねざらんや。
「平和」発行之辞 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
いづくんぞ活動飛舞の精神的革命を行ふを得ん、さなきだに御祭主義なる日本人を促して教会を建て、「オルガン」を買ひ
時々三味線の爪弾きなどしてゐるから、僕のところへ遊びにくる友人は階下に美人がゐると思つて羨しがつたりしたが、いずくんぞ知らん髯武者である。
市井閑談 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
ソノ安キト否トハ国運ノ由ツテ以テ隆替スル所ナリ。朕ガ身ハ億兆ノ父母ナリ。夙夜しゅくや怵惕じゅってきス。汝ラソレこれヲ体セヨト。アヽ皇上ノ民ヲ憂フルノ深キコトクノ如シ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
或ひと曰く、ようや仁にしてねいならずと。子曰く、いずくんぞ佞を用いん。人にあたるに口給を以てし、しばしば人に憎まる。其の仁なるを知らず、焉くんぞ佞を用いん。——公冶長篇——
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
孔子対えて曰く、子、政を為すにんぞ殺すことを用いん、子、善を欲せばすなわち民善からん、君子の徳は風なり、小人の徳は草なり、草はこれに風をくわ(加)うるとき必ずす。(同、一九)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)