“終焉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅうえん76.7%
をはり8.2%
おわり5.5%
しゆうえん4.1%
をは2.7%
いまわ1.4%
しうゑん1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歩けば先へ立って行く、冥府から出迎いにでも来た悪鳥のように、この鳥の姿が消えるとき、自分たちの運命も終焉しゅうえんを告げるように。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
わが目こゝに見えずなりぬ、わが終焉をはりの詞はマリアの名なりき、われこゝに倒れ、殘れるものはたゞわが肉のみ 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
戸灘瀬となせの滝まで行って引き返し、田鶴子さんの御所望ごしょもうに従って小督こごうの塚というのに寄った。容姿を全幅とするものには死は絶対に万事の終焉おわりと見える。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
赤彦君の枕頭に目ざめてゐるものは皆血縁の者である。そして終焉しゆうえんに近い赤彦君を呼ぶこゑが幾つ続いても、赤彦君はつひに一語もそれに答ふることをしない。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
終焉をはつてしまつたもののやうに
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
時に長者は二人の子を枕に招きて、死するも生くるも天命なれば汝等そちたちみだりに歎くべからず、ただ我終焉いまわに臨みて汝等に言ひ置くことあればく心に留めて忘るるなかれ
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
じつとその波の面を見詰めてゐた怪僧は、やがて、「我が終焉しうゑん期が来た」といつて、月光の射し込む草堂の中に、固く膝を組んで眼を閉ぢてしまつた。
海潮の響 (新字旧仮名) / 吉江喬松(著)