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『海潮の響』
ふりがな文庫
『
海潮の響
(
かいちょうのひびき
)
』
毎朝二階の窓から東南の空を見ると、白く光る雲が遠い杉木立の上にもや/\湧き出てゐるのであつた。日の光はその雲の頂を照らして、いかにも輝かしいが、雲の下層は一様に平かに途切れて、下からは青色空が光を浮ばせ、青い光を照り返してゐる。 あの雲の下 …
著者
吉江喬松
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約8分(500文字/分)
朗読目安時間
約14分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
終焉
(
しうゑん
)
寂
(
さび
)
渉
(
わた
)
鎖
(
とざ
)