終焉をはり)” の例文
わが目こゝに見えずなりぬ、わが終焉をはりの詞はマリアの名なりき、われこゝに倒れ、殘れるものはたゞわが肉のみ 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
興義これより病えて、はるかの後八三天年よはひをもてまかりける。其の終焉をはりに臨みて、ゑがく所の鯉魚数枚すまいをとりてうみちらせば、画ける魚八四紙繭しけんをはなれて水に遊戯いうげす。ここをもて興義が絵世に伝はらず。
さうしてやがて 私の日の終焉をはりにも 私は自分を想ひたい
閒花集 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
よしんばこれが人間の終焉をはりであればとて
終焉をはりの影を依々いゝたる
わなゝき (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
彼曰ふ、終焉をはりの日未だ至らざるに汝をこゝに導くは何の運何のぢやうぞや、また道を教ふるこの者は誰ぞや 四六—四八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
いとほしさのあまりに、老が手づから土を運びてひつぎをさめ、其の終焉をはりに残し給ひし一四八筆の跡をつかのしるしとして、一四九蘋蘩行潦みづむけの祭も心ばかりにものしけるが、翁もとより筆とるわざをしもしらねば