“歿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
43.7%
ぼっ24.6%
ぼつ8.7%
なく7.9%
なくな6.3%
みまか6.3%
みま1.6%
かく0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが一五九一年に父が歿くなったので、その家族を扶養しなくてはならなくなり、そのままでは過ごすことができなくなったので
ガリレオ・ガリレイ (新字新仮名) / 石原純(著)
鹿島ゑ津さんはすなわち初代ぽん太で、明治十三年生だから昭和十一年には五十七歳になるはずで、大正十四年四十六歳で歿ぼっしたのである。
三筋町界隈 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
けれども僕の眼識は欲目のために鈍つてゐて、赤彦君は三月尽さんぐわつじんを待たずに歿ぼつし、短歌の製作も『犬の歌』以後は絶えたのであつた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
歿なくなつた子供の揺籃に倚懸つてゐる母親、楽園の門のしきゐに立てゐるエヴ、宝は盗まれて其跡に石の置いてあるのを見た吝嗇な男
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
わたくし祖父じじ年齢としでございますか——たしか祖父じじは七十あまりで歿なくなりました。白哲いろじろ細面ほそおもての、小柄こがら老人ろうじんで、は一ぽんなしにけてました。
宮は我とも覚えず浅ましがりて、産後を三月ばかり重く病みけるが、そのゆる日をたで、初子うひごはいと弱くて肺炎の為に歿みまかりにけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
有難涙に暮れて居りましたが、角右衞門は七月二日つい歿みまかり、戒名は一庵了心信士あんりょうしんしんしと申し、只今に八軒寺町けんでらまち東陽寺とうようじという寺に石碑が残って居ります。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ヘエ/\寝度ねたくないので、貴方は段々承ると、しかるべき処の、お高も沢山お取り遊ばしたお武家の嬢様だが、御運悪く水街道へいらっしゃいまして、御親父様ごしんぷさまがお歿かくれになって
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)