“年齢”のいろいろな読み方と例文
旧字:年齡
読み方割合
とし84.0%
ねんれい5.7%
としごろ4.2%
としのころ1.1%
どし1.1%
としは0.8%
ねんぱい0.8%
よわい0.8%
としばえ0.4%
としイ0.4%
よはひ0.4%
トシ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「だって俊夫君、留吉は物を言うことさえできぬじゃないか? 年齢としは十五だそうだが、その知恵は三ツにも劣っているそうだよ」
白痴の知恵 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
お前が少しでもあわれんでやったり、感謝したりすることのできる年齢ねんれいに達したときに読ませようと思って書き綴っておくものである。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
それは、う云う訳なので御座いますよ。貴女はまだ、その道理がお解けになる年齢としごろでは御座いませんが、そう云う疑念うたがいが貴方の生長そだち
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
年齢としのころ三十あまりと見ゆる女白く青ざめたる㒵に黒髪くろかみをみだしかけ、今水よりいでたりとおもふばかりぬれたる袖をかきあはせてたてり。
亡くなった本郷の甥とはおな年齢どしにも当たるし、それに幼い時分の遊び友だちでもあったので、その告別式には次郎が出かけて行くことになった。
分配 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
正午ひるころ、一通り馬車の手入れが終ると、オメーリコは厩から、半蓋馬車ブリーチカよりは幾らか年齢としはの若い三頭の馬を曳き出して、その偉大なる馬車に繋いだ。
一人は年齢ねんぱい二十二三の男、顔色は蒼味あおみ七分に土気三分、どうもよろしくないが、ひいでまゆ儼然きっとした眼付で、ズーと押徹おしとおった鼻筋、ただおしいかな口元がと尋常でないばかり。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
年齢よわいをかさね、泰平に帰って、よくよく落着いて自己のまわりを考えてみると、そこには、修羅の声や、血なまぐさい死骸の山こそくなったが、依然として
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒の廻りしためおもて紅色くれないさしたるが、一体みにくからぬ上年齢としばえ葉桜はざくらにおい無くなりしというまでならねば、女振り十段も先刻さきより上りて婀娜あだッぽいいい年増としまなり。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
市「へえ……おめえさまマア此方こっちへ這入んなせえ……旦那さま此の子でござえますが、まア年齢としイいかねえけれども剣術を習いてえと云うだ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この推測にして誤らずば、わたくしの年齢よはひはわづか七八歳を出でなかつたのだ。
冬の夜がたり (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
(俯く)年齢トシが十以上も違つてゐたり………。