年齢ねんれい)” の例文
旧字:年齡
お前が少しでもあわれんでやったり、感謝したりすることのできる年齢ねんれいに達したときに読ませようと思って書き綴っておくものである。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
しかし彼女の年齢ねんれい境遇きょうぐう等に照らしにわかに独立する必要があったろうとは考えられないこれは恐らく佐助との関係をおもんぱかったのであろうというのは
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
両公左右の□臣たれども才徳さいとく年齢ねんれい双璧さうへきをなさず、故に心齟齬そごして相くわせず。これ 菅神の讒毒ざんどく玉ふの張本ちやうぼんなり。
自分とあまり年齢ねんれいの差のない人たちの間に、自分の及びもつかないほどすぐれた人物を発見すると、とかく自信を失いがちなものであり、そして、その危険は
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
頭髪の色と黒子ほくろの所在は毎日変って、年齢ねんれい区々くく。趣味として買物、慈善事業、詩人画家の招待。オペラ。
字で書いた漫画 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
翌年よくねんの春、ジェンナー夫婦ふうふは男の子をもうけ、エドワードと命名しました。そのときジェンナーはこの子が一定の年齢ねんれいに達したら、実験を試みようと決心しました。
ジェンナー伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
けんそんなゴルドンも年齢ねんれいらすことができないので、第五級の生徒となることにきまった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
しかし、年齢ねんれいを超えた女性の「美しさ」があり得る。八重子はそれを知らなくてはならない。八重子は現在の「美しさ」以外に「美しさ」を持つことの出来ない女優ではない。
先づ脱却すべきは (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
言葉使ひのしとやかさから思知られるまこと年齢ねんれいは、却て其人のわかかつた二十ころの美しさを忍ばせるのみならず、その美しさのやがて衰へて行かうとする間際のさびしさに
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
二十八歳としてあるが、どんな女性だったのだろうか……僕と同じ年齢ねんれいで亡くなった、この新墓の主の墓標の言葉に、僕は全く口笛くちぶえさえ吹きたくなったほど気持ちが軽くなった。
魚の序文 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
その時、四十而不惑しじゅうにしてまどわずといった・その四十さいに孔子はまだ達していなかった。子路よりわずか九歳の年長に過ぎないのだが、子路はその年齢ねんれいの差をほとんど無限の距離きょりに感じていた。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
答『これはいかにも無理むり質問といじゃ。本来ほんらいこちらの世界せかい年齢ねんれいはないのじゃから……。が、人間にんげん年齢ねんれいなおしてたら、はっきりとはわからぬが、およそそ五六百年位ねんぐらいのところであろうか……。』
彼の心は七八つの幼ないものだが年齢ねんれいはもう十六七の青年に達していた。
みちのく (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「姓名年齢ねんれい、その通りに相違そういないか。」
両公左右の□臣たれども才徳さいとく年齢ねんれい双璧さうへきをなさず、故に心齟齬そごして相くわせず。これ 菅神の讒毒ざんどく玉ふの張本ちやうぼんなり。
真剣であり熱心であるということと、冷静であり理性的であるということを一致いっちさせることの困難さを、両先生は、その教育的信念と年齢ねんれいとによって、すでに十分克服こくふくしていたのである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
その他の少年をいちいち紹介しょうかいするために、国籍こくせき年齢ねんれいを左に略記りゃっきする。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「精神年齢ねんれいのほうでは、いっそう年上らしいね。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)