“少焉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しばらく60.0%
しばし40.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少焉しばらくして父は辞して帰つた。間もなくしもべが煎薬を茶碗に注いで持つて来た。此時良三は苦悶に堪へぬので、危険を冒して下剤を服せむことを欲した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
彼は食事ををはりて湯浴ゆあみし、少焉しばらくありて九時を聞きけれど、かの客はいまだ帰らず。寝床にりて、程無く十時の鳴りけるにも、水声むなしく楼をめぐりて、松の嵐の枕上ちんじように落つる有るのみなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
少焉しばし泣きたりし女の声はやうやく鎮りて、又湿しめがちにも語りめしが、一たびじようの為に激せし声音は、おのづから始よりは高く響けり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
少焉しばしありてさきのアヌンチヤタに似たる少女は此室に入り、將に進みて我が居る亭に入らんとす。われは心にいたく驚きて、身内みうちの血の湧き立つを覺えき。