“勝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まさ27.7%
すぐ23.5%
14.3%
がち8.5%
かち5.5%
かつ3.7%
3.5%
3.4%
1.5%
しょう1.2%
まし0.9%
しよう0.9%
かっ0.6%
すぐれ0.6%
かた0.6%
0.5%
マサ0.5%
たえ0.3%
まさり0.3%
かな0.2%
かツ0.2%
0.2%
せう0.2%
たへ0.2%
まさし0.2%
まさつ0.2%
まさる0.2%
まされ0.2%
ませ0.2%
0.2%
カチ0.2%
カツ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右はいずれも、人生の智徳を発達せしめ退歩せしめ、また変化せしむるの原因にして、その力はかえって学校の教育にまさるものなり。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「さあ、金さん」と差し出されたのを、金之助は手に取って見ると、それは手札形の半身で、何さま十人並みすぐれた愛くるしい娘姿。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
もつとも、負けてもじつはおごつていたゞく方がおほかつたがどういふのかこの師弟してい勝負せうふはとかくだれちで、仕舞しまひにはれうとも憂鬱ゆううつになつて
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
その頃、崖邸のおじょうさんと呼ばれていた真佐子は、あまり目立たない少女だった。無口で俯向うつむがちで、くせにはよく片唇かたくちびるんでいた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
彼処の釣になると、上手も下手も有ツたもんで無く、只、氷こわし棒の、長いのでも持ツてる者が、かちを取るだけですから…………。
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
下っ引のかつが飛んで来ました。鋳掛勝いかけかつという中年男で、乾し固めたような小さい身体ですが、ガラッ八などよりは物事が敏捷びんしょうに運びます。
と、なんという奇観きかん、人造人間は、ちに、身体を曲げて車輪になるのがあるかと思うと、四五人横に寝て、鋼鈑こうばんとなるものもある。
予在外中しばしば屠場近く住み、多くの牛が一列に歩んで殺されに往くとて交互哀鳴するを窓下に見聞して、うた惨傷さんしょうえなんだ。
それも真面目なら貴族の道楽として芸妓げいしやを買うよりしだらうが、矢張浮気で妄想の恋愛小説を書いて見たいが山だから誠に困つたもんだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
去年の夏だ、八田潟はったがたね、あすこから宇木村うのきむらへ渡ッて、能登のと海浜かいひんしょうさぐろうと思って、うちを出たのが六月の、あれは十日……だったかな。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ああ、こんな思を為るくらゐなら、いつそ潔く死んだ方がはるかましだ。死んでさへ了へば万慮むなしくこの苦艱くげんは無いのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
三高教授の安藤しようらう氏は人も知る音楽学校の安藤幸子かうこ女史の亭主で、幸子女史と比べると、ずつと女性的の優しい顔立を持つてゐる。
敵にり味方に為り、散々論じてかったり負けたりするのが面白いと云うくらいな、毒のない議論は毎度大声でやって居たが
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
うかゞへば女の化粧けしやうする動靜やうすなり何心なくのぞこめば年の頃は十八九の娘の容色きりやうすぐれ美麗うつくしきが服紗ふくさより一ツの金包かねつゝみを取出し中より四五りやうわけて紙に包み跡を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こぶしを握って見ている、人は人情でございますから、何うぞして娘にかたせたい、娘に怪我をさしたくないと見ず知らずの者も心配して、橋のたもとに一抔人がたまって居りますが
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
猿果てたる姿見た者なし、当社の使者奇妙の働き〈古今げてかぞうべからず〉という(『日吉社神道秘密記』)。
山のも、雲も何もない方に、目をコラして、何時までも端坐して居た。郎女の心は、其時から愈々澄んだ。併し、極めて寂しくなりマサつて行くばかりである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
けだしその船の大小、人員の多寡たか、いまだ知るべからずといえども、動物の属その数億のみならず、あにことごとくこれをするにたえんや。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
はらす其爲にやいばを振つてあだたふす實に見上げたる和女そなた心底しんてい年まだ二十歳はたちに足らざる少女の爲可きわざにはあらざりける男まさり擧動ふるまひこそ親はづかしき天晴あつぱれ女然れども人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「何とでもおっしゃい。どうせあなたにはかないませんよ」と、お梅は立ち上りながら、「御膳ごぜんはお後で、皆さんと御一しょですね。もすこししてからまた参ります」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
げん、お前え何んかかツさんに用でもあるのか?」ときいた。
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
八宗九宗の碩徳せきとくたち虎豹鶴鷺こひょうかくろぐれたまえる中にも絶類抜群にて、たとえば獅子王ししおう孔雀王くじゃくおう、我らが頼むこの寺の塔も絶類抜群にて、奈良や京都はいざ知らず上野浅草芝山内
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ぼく先づ出ぢんに及んで何と四せうはい、すつかり得になつてゐると、つい二三日前には口しさのはらやさんずとむかうから來せんに及んで何と三はいせう、物の見事に復讐ふくしうされてしまつた。
其方儀貞實ていじつ信義しんぎ烈女れつぢよ民間みんかんにはまれなる者なり汝が貞心ていしん天もかんずる所にしてかくをつとが無實の罪明白に成事感賞かんしやうたへたりとて厚く御褒詞はうし有之
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
毛利右馬頭うまのかみ殿にも、秀吉が存分の次第、御覚悟なされ候へば、日本の治、頼朝よりとも以来、いかでまさしるものあるべきや。よくよく御量見専用に候ふ。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は帰りがけ何となくうれしく、自分の手柄ではない中にも一銭を真心もつて人に恵んだおかげに金銀にまさつたつかひ様が出来たと思ひ、足が地につかない様にび/\家に帰り升た。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
きのうは三越へ降りたついでに、あきらまさるのためおもちゃを買いました、其は色も何もついていない、ちょいとした積木ですが、二つで十一円何十銭かでした。ほんの小さいものなの。
ゆゑに家毎いへごとこのながれもつ井水ゐすゐかはりとし、しかもをけにてもくむべきながれなれば、平日の便利べんり井戸よりもはるかにまされり。
見やりて父は打笑ひませた樣でもまだ幼稚こども兎角とかく縁談の事などはづかしいのが先に立ゆゑ判然はつきり返事へんじも出來ぬ物だが一しやう連添つれそふ本夫をつとの事いやな者をば無理むりやりに行とは決して言はせねど昨日きのふ向ふは其方そなた
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
出稼人デカセギニン根性コンジョウヤメヨ。フクロカツイデ見事ミゴト帰郷キキョウ被告ヒコクタル酷烈コクレツ自意識ジイシキダマスナ。ワレコソ苦悩者クノウシャ刺青イレズミカクシタ聖僧セイソウ。オ辞儀ジギサセタイ校長コウチョウサン。「ハナシ編輯長ヘンシュウチョウチタイモノワラワレマイ努力ドリョク
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
即、相手は、どう言ふ弱点を有つて居るか、其弱点を自分はよく知つて居る、と言へば、カチになるのである。汝は何時出来た。お前は何時どうした。
万葉集の解題 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「そんなら、カツという字を入れたらええのに」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)