トップ
>
勝
>
かち
ふりがな文庫
“
勝
(
かち
)” の例文
彼処の釣になると、上手も下手も有ツたもんで無く、只、氷こわし棒の、長いのでも持ツてる者が、
勝
(
かち
)
を取るだけですから…………。
元日の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
つまり
河流
(
かりゆう
)
と
上汐
(
あげしほ
)
とが
河口
(
かこう
)
で
暫時
(
ざんじ
)
戰
(
たゝか
)
つて、
遂
(
つひ
)
に
上汐
(
あげしほ
)
が
勝
(
かち
)
を
占
(
し
)
め、
海水
(
かいすい
)
の
壁
(
かべ
)
を
築
(
きづ
)
きながらそれが
上流
(
じようりゆう
)
に
向
(
むか
)
つて
勢
(
いきほひ
)
よく
進行
(
しんこう
)
するのである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
眞
(
まこと
)
に、
罪
(
つみ
)
な、
濟
(
す
)
まない
事
(
こと
)
ぢやあるけれども、
同一
(
おなじ
)
病人
(
びやうにん
)
が
枕
(
まくら
)
を
並
(
なら
)
べて
伏
(
ふせ
)
つて
居
(
ゐ
)
ると、どちらかに
勝
(
かち
)
まけがあるとの
話
(
はなし
)
。
壁
(
かべ
)
一重
(
ひとへ
)
でも、おんなじ
枕
(
まくら
)
。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「そら
今度
(
こんだ
)
こさ
雪子
(
ゆきこ
)
の
勝
(
かち
)
だ」と
云
(
い
)
つて
愉快
(
ゆくわい
)
さうに
綺麗
(
きれい
)
な
齒
(
は
)
を
露
(
あら
)
はした。
子供
(
こども
)
の
膝
(
ひざ
)
の
傍
(
そば
)
には
白
(
しろ
)
だの
赤
(
あか
)
だの
藍
(
あゐ
)
だのゝ
硝子玉
(
がらすだま
)
が
澤山
(
たくさん
)
あつた。
主人
(
しゆじん
)
は
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
成程
(
なるほど
)
、
時
(
とき
)
が
來
(
く
)
れば
監獄
(
かんごく
)
や、
瘋癲病院
(
ふうてんびやうゐん
)
は
廢
(
はい
)
されて、
正義
(
せいぎ
)
は
貴方
(
あなた
)
の
有仰
(
おつしや
)
る
通
(
とほ
)
り
勝
(
かち
)
を
占
(
し
)
めるでせう、
然
(
しか
)
し
生活
(
せいくわつ
)
の
實際
(
じつさい
)
が
其
(
そ
)
れで
變
(
かは
)
るものではありません。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
でもそうすると亀の方が大きくなり
過
(
すぎ
)
て、兎が居眠りしないでも亀の方が
駈
(
かけ
)
っこに
勝
(
かち
)
そうだった。だから困っちゃった。
碁石を呑んだ八っちゃん
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
女房
(
にようぼ
)
曰
(
いわ
)
く、
御大層
(
ごたいそう
)
な事をお言ひでないうちのお米が
井戸端
(
ゐどばた
)
へ持つて出られるかえ
其儘
(
そのまゝ
)
鳴
(
な
)
りの
鎮
(
しづま
)
つたのは、
辛辣
(
しんらつ
)
な後者の
勝
(
かち
)
に帰したのだらう(十八日)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
つまり
調
(
てう
)
子がよければ持
點
(
てん
)
を一
氣
(
き
)
に
突
(
つ
)
き切る事もたびたびで、
自然
(
しぜん
)
勝
(
かち
)
が多いが、それが
逆
(
ぎやく
)
になると、どうにも
當
(
あ
)
たりが
惡
(
わる
)
くて、負が
重
(
かさ
)
なつて苛々しい
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
母
(
はゝ
)
は
大方
(
おほかた
)
かゝる
事
(
こと
)
と
今朝
(
けさ
)
よりの
懸念
(
けねん
)
うたがひなく、
幾金
(
いくら
)
とねだるか、ぬるき
旦那
(
だんな
)
どのゝ
處置
(
しよち
)
はがゆしと
思
(
おも
)
へど、
我
(
わ
)
れも
口
(
くち
)
にては
勝
(
かち
)
がたき
石之助
(
いしのすけ
)
の
辨
(
べん
)
に
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
英国の軍艦を買い独国の大砲を買いそれで
戦
(
いくさ
)
に勝ちたりとも運用したる人にして日本人ならば日本の
勝
(
かち
)
と可申候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
腹がへっては
勝
(
かち
)
はとれぬから、もう仕方がない、
横丁
(
よこちょう
)
にでもはいって家のかげで食べようと話をきめたとき、二人は大きい
門構
(
もんがま
)
えの家の前を通りかかった。
最後の胡弓弾き
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「何んと云う
呑気
(
のんき
)
な人だろう、——お待ちなさいまし、旦那、山浦さん、——ね、あなたの力を貸して下されば、この勝負は
此方
(
こっち
)
の
勝
(
かち
)
なのに、——ちょいと」
大江戸黄金狂
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
もっと端的に云えば、世間では腹の悪いものが
勝
(
かち
)
だという意見の方が昔から勝を占めているようであります。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
変事の為に遠方から集って来た親族の人達の間には、これはきっと、あまり恐ろしい出来事の為に逆上して、気が変になったせいだろうという説が
勝
(
かち
)
を占めた。
恐ろしき錯誤
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それで要するに私の級が
勝
(
かち
)
になって、皆は私を擁して喜んだが、そのかえりがけ一人になったところを、米村一派の連中から取り
巻
(
まか
)
れて、
散々
(
さんざん
)
になぐられたのだった。
戦争雑記
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
とにかく河内平野は、この戦勝で
沸騰
(
ふっとう
)
していた。兵は
勝
(
かち
)
どきに酔い、散所民には、豊年だった。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
燕王は
勝
(
かち
)
に乗じて諸将を進ましめぬ。燕兵の済南に至るに及びて、景隆
尚
(
なお
)
十余万の兵を有せしが、一戦に
復
(
また
)
敗られて、単騎走り去りぬ。燕師の勢
愈
(
いよいよ
)
旺
(
さか
)
んにして城を
屠
(
ほふ
)
らんとす。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
付居たりしに十日ばかり立と
博奕
(
ばくち
)
に廿兩
勝
(
かち
)
たりとて家の造作を始しが
押入
(
おしいれ
)
勝手元迄
(
かつてもとまで
)
總槻
(
そうけやき
)
になし
總銅壺
(
そうどうこ
)
も
光輝
(
ひかりかゞや
)
かせしかば偖こそ
彼奴
(
きやつ
)
に違ひなしと思ふ
中
(
うち
)
小間物屋彦兵衞と
云者
(
いふもの
)
隱居
(
いんきよ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「この競走は大丈夫、私の
勝
(
かち
)
ですよ。私は兎みたいにしりごみなどはしませんよ。」
兎と亀
(新字新仮名)
/
ロード・ダンセイニ
(著)
此の
書付
(
かきつけ
)
さえなければ
喧嘩
(
けんか
)
は
私
(
わたくし
)
が
勝
(
かち
)
だけれども、書付が出たから私の方が
負
(
まけ
)
に成ったのですが、
何方
(
どっち
)
が悪いかとくと
貴方
(
あなた
)
の胸に聞いて御覧遊ばせ、私は御当家様の家来でございます
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一列に並べて置き同時に戸を開いて空へ放ちやり最後に戻って来たものを
勝
(
かち
)
とする。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
龐涓
(
はうけん
)
自
(
みづか
)
ら・
智
(
ち
)
窮
(
きは
)
まり
兵
(
へい
)
敗
(
やぶ
)
るるを
知
(
し
)
り、
乃
(
すなは
)
ち
(五七)
自剄
(
じけい
)
して
曰
(
いは
)
く、『
遂
(
つひ
)
に
(五八)
豎子
(
じゆし
)
の
名
(
な
)
を
成
(
な
)
せり』と。
齊
(
せい
)
、
因
(
よ
)
つて
勝
(
かち
)
に
乘
(
じよう
)
じて
盡
(
ことごと
)
く
其軍
(
そのぐん
)
を
破
(
やぶ
)
り、
魏
(
ぎ
)
の
太子
(
たいし
)
申
(
しん
)
を
虜
(
とりこ
)
にし
(五九)
以
(
ゐ
)
て
歸
(
かへ
)
る。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
彌次連
(
やじれん
)
の
其中
(
そのなか
)
から
第
(
だい
)
一に
私
(
わたくし
)
に
飛掛
(
とびかゝ
)
つて
來
(
き
)
た一
人
(
にん
)
は、
獨逸
(
ドイツ
)
の
法學士
(
はふがくし
)
とかいふ
男
(
をとこ
)
、
隨分
(
ずゐぶん
)
腕力
(
わんりよく
)
の
逞
(
たく
)
ましい
人間
(
にんげん
)
であつたが、
此方
(
こなた
)
は
多少
(
たせう
)
柔道
(
じうだう
)
の
心得
(
こゝろえ
)
があるので、
拂腰
(
こしはらひ
)
見事
(
みごと
)
に
極
(
きま
)
つて
私
(
わたくし
)
の
勝
(
かち
)
、つゞいて
來
(
く
)
る
奴
(
やつ
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
武装しておいでなさるような、軍にお
勝
(
かち
)
なさるような
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
これはどうやらお前さんの
勝
(
かち
)
らしい
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
成程
(
なるほど
)
、
時
(
とき
)
が
来
(
く
)
れば
監獄
(
かんごく
)
や、
瘋癲病院
(
ふうてんびょういん
)
は
廃
(
はい
)
されて、
正義
(
せいぎ
)
は
貴方
(
あなた
)
の
有仰
(
おっしゃ
)
る
通
(
とお
)
り
勝
(
かち
)
を
占
(
し
)
めるでしょう、しかし
生活
(
せいかつ
)
の
実際
(
じっさい
)
がそれで
変
(
かわ
)
るものではありません。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
もし、あの、
私
(
わたし
)
が
勝
(
かち
)
となれば、
此
(
こ
)
のお
方
(
かた
)
の
其
(
そ
)
の
奥様
(
おくさま
)
を、
恙
(
つゝが
)
なう、お
戻
(
もど
)
しになりますやうに……お
約束
(
やくそく
)
が
出来
(
でき
)
ませうか。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
両足を
揃
(
そろ
)
えて
真直
(
まっすぐ
)
に立ったままどっちにも倒れないのを
勝
(
かち
)
にして見たり、片足で立ちっこをして見たりして、三人は面白がって人魚のように
跳
(
は
)
ね
廻
(
まわ
)
りました。
溺れかけた兄妹
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
寐屋
(
ねや
)
の
燈火
(
ともしひ
)
またヽく
影
(
かげ
)
もあはれ
淋
(
さび
)
しや
丁字頭
(
ちやうじがしら
)
の、
花
(
はな
)
と
呼
(
よ
)
ばれし
香山家
(
かやまけ
)
の
姫
(
ひめ
)
、
今
(
いま
)
の
子爵
(
ししやく
)
と
同
(
おな
)
じ
腹
(
はら
)
に、
双玉
(
さうぎよく
)
の
稱
(
とな
)
へは
美色
(
びしよく
)
に
勝
(
かち
)
を
占
(
し
)
めしが、さりとて
兄君
(
あにぎみ
)
に
席
(
せき
)
を
越
(
こ
)
えず
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
剣を
按
(
あん
)
じて右に
趨
(
おもむ
)
きて曰く、諸君
乞
(
こ
)
うらくは
勉
(
つと
)
めよ、昔
漢高
(
かんこう
)
は十たび戦って九たび敗れぬれど
終
(
つい
)
に天下を有したり、今事を挙げてより
連
(
しきり
)
に
勝
(
かち
)
を得たるに、
小挫
(
しょうざ
)
して
輙
(
すなわ
)
ち帰らば
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
無論会に加わっている位だから、一応の理解はあるのだけれど、信仰というよりは、寧ろ好奇心の方が
勝
(
かち
)
を占めている程度だ。自然、こういう異常な場合になると、つい常識が頭を
擡
(
もた
)
げて来る。
悪霊
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
誘引
(
さそひ
)
に來たれども夫は
用向
(
ようむき
)
もあれば
行
(
ゆか
)
れぬと
斷
(
ことわ
)
りしに其時
貴殿
(
おまへ
)
は
扇子
(
あふぎ
)
を落して來たから
貸
(
かし
)
て
呉
(
くれ
)
ろと云ふ故
鐵
(
てつ
)
の
扇
(
あふぎ
)
を
貸
(
かし
)
て
遣
(
や
)
つた其日鴻の巣の金兵衞が金五百兩
勝
(
かち
)
しを見て
汝
(
おの
)
れは先へ廻り金兵衞が歸りを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
どうやら
麾下
(
きか
)
の軍隊が、お
勝
(
かち
)
になってお
負
(
まけ
)
に
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「
向
(
むか
)
うに
着
(
つ
)
くまで
猫
(
ねこ
)
を
見
(
み
)
なけりや
勝
(
かち
)
だ。」
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
みごとな
勝
(
かち
)
をしめられてしまいました。
幻術天魔太郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
勝
(
かち
)
すなわち
殆
(
あやう
)
からず
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つれなく
返
(
か
)
へされなば
甲斐
(
かひ
)
もなきこと、
兎角
(
とかく
)
に
甚之助殿
(
じんのすけどの
)
の
便
(
たよ
)
り
聞
(
き
)
きたしと
待
(
まち
)
けるが、
其日
(
そのひ
)
の
夕方
(
ゆふがた
)
彼
(
か
)
の
人形
(
にんぎやう
)
を
持
(
も
)
ちて
例日
(
いつ
)
よりも
嬉
(
うれ
)
しげに、お
前
(
まへ
)
の
歌
(
うた
)
ゆゑ
首尾
(
しゆび
)
よく
我
(
わ
)
が
勝
(
かち
)
に
成
(
な
)
り
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
然
(
しか
)
しです、
新生活
(
しんせいくわつ
)
の
曉
(
あかつき
)
は
輝
(
かゞや
)
いて、
正義
(
せいぎ
)
が
勝
(
かち
)
を
制
(
せい
)
するやうになれば、
我々
(
われ/\
)
の
町
(
まち
)
でも
大
(
おほい
)
に
祭
(
まつり
)
をして
喜
(
よろこ
)
び
祝
(
いは
)
ひませう。が、
私
(
わたし
)
は
其迄
(
それまで
)
は
待
(
ま
)
たれません、
其時分
(
そのじぶん
)
にはもう
死
(
し
)
んで
了
(
しま
)
ひます。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
勝
(
かち
)
に
乘
(
の
)
つたる
秀吉
(
ひでよし
)
が
一騎驅
(
いつきが
)
けに
馬
(
うま
)
を
寄
(
よ
)
せると、
腰
(
こし
)
より
采
(
さい
)
を
拔
(
ぬ
)
き
出
(
いだ
)
し、さらりと
振
(
ふ
)
つて、
此
(
こ
)
れは
筑前守
(
ちくぜんのかみ
)
ぞや、
又左
(
またざ
)
、
又左
(
またざ
)
、
鐵砲
(
てつぱう
)
打
(
う
)
つなと、
大手
(
おほて
)
の
城門
(
じやうもん
)
を
開
(
ひら
)
かせた、
大閤
(
たいかふ
)
大得意
(
だいとくい
)
の
場所
(
ばしよ
)
だが
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ただ炳文の陣に熟せる、大敗して
而
(
しか
)
も
潰
(
つい
)
えず、
真定城
(
しんていじょう
)
に入りて門を
闔
(
と
)
じて堅く守る。燕兵
勝
(
かち
)
に乗じて城を囲む三日、下す
能
(
あた
)
わず。燕王も炳文が老将にして破り
易
(
やす
)
からざるを知り、
囲
(
い
)
を解いて
還
(
かえ
)
る。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
以て向ふ敵に
渡
(
わた
)
り
合
(
あひ
)
八九人
薙伏
(
なぎふせ
)
られしかば諸軍此勢ひに乘て
追討
(
おひうち
)
したる故木村も後藤も遂に
叶
(
かなは
)
ず柵の中へ
迯込
(
にげこみ
)
しが共大坂の者には夫にては面白からぬに付木村が十分に
勝
(
かち
)
し樣に
書
(
かき
)
たると思はれ候と辯を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
成
(
な
)
るといつたら
嘘
(
うそ
)
は
無
(
な
)
いが、
成
(
な
)
るべく
喧嘩
(
けんくわ
)
は
爲
(
せ
)
ぬ
方
(
はう
)
が
勝
(
かち
)
だよ、いよ/\
先方
(
さき
)
が
賣
(
う
)
りに
出
(
で
)
たら
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い、
何
(
なに
)
いざと
言
(
い
)
へば
田中
(
たなか
)
の
正太郎位
(
しようたらうぐらゐ
)
小指
(
こゆび
)
の
先
(
さき
)
さと、
我
(
わ
)
が
力
(
ちから
)
の
無
(
な
)
いは
忘
(
わす
)
れて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しかしです、
新生活
(
しんせいかつ
)
の
暁
(
あかつき
)
は
輝
(
かがや
)
いて、
正義
(
せいぎ
)
が
勝
(
かち
)
を
制
(
せい
)
するようになれば、
我々
(
われわれ
)
の
町
(
まち
)
でも
大
(
おおい
)
に
祭
(
まつり
)
をして
喜
(
よろこ
)
び
祝
(
いわ
)
いましょう。が、
私
(
わたし
)
はそれまでは
待
(
ま
)
たれません、その
時分
(
じぶん
)
にはもう
死
(
し
)
んでしまいます。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
はつはつはつ
一
(
ひ
)
イ
二
(
ふ
)
ウ
三
(
み
)
い!
私等
(
わしら
)
が
勝
(
かち
)
ぢや。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
田舍
(
ゐなか
)
に
居
(
を
)
りし
時
(
とき
)
は
先生
(
せんせい
)
なりし
故
(
ゆゑ
)
、
其和歌
(
そのわか
)
を
姉樣
(
ねえさま
)
にお
目
(
め
)
にかけて
驚
(
おどろ
)
かし
給
(
たま
)
へ、
夫
(
それ
)
こそ
必
(
かな
)
らず
若樣
(
わかさま
)
の
勝
(
かち
)
に
成
(
な
)
るべしと
言
(
い
)
へば、
早
(
はや
)
く
其歌
(
そのうた
)
を
詠
(
よ
)
めとせがむに
懷中
(
ふところ
)
より
彼
(
か
)
の
綴
(
と
)
ぢ
文
(
ぶみ
)
を
出
(
いだ
)
し
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
請
(
こ
)
はゞやと
奔走
(
ほんそう
)
せしかどそれすらも
調
(
とゝの
)
はずして
新田
(
につた
)
は
首尾
(
しゆび
)
よく
勝
(
かち
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
勝
常用漢字
小3
部首:⼒
12画
“勝”を含む語句
勝負
勝手
殊勝
打勝
勝利
景勝
勝田
遠慮勝
自分勝手
御勝手
勝手口
勝敗
勝山
厭勝
大勝利
勝者
入勝橋
有勝
勝手元
勝手許
...