“かち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カチ
語句割合
徒歩36.8%
徒士20.1%
13.4%
7.1%
價値4.5%
価値3.7%
2.6%
歩行2.6%
勝利1.9%
価直1.9%
1.5%
1.1%
1.1%
値打0.4%
下地0.4%
佳致0.4%
歩士0.4%
歩足0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お将軍さまがお鷹野たかのや、ゆうべのように外出あそばさるときに、お徒歩かちでお守り申し上げる役目と相場が決まってるんでがしょう。
何時いつの事なるやと有に多兵衞それは享保きやうほ二年の夏五月端午たんご式日しきじつ私し出入屋敷やしき嘉川主税之助樣親類中へれい廻勤くわいきん致され候故私し徒士かち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つまり河流かりゆう上汐あげしほとが河口かこう暫時ざんじたゝかつて、つひ上汐あげしほかちめ、海水かいすいかべきづきながらそれが上流じようりゆうむかつていきほひよく進行しんこうするのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
今度はかちあるきであるからはかどらず、元の宿まで帰り着いた頃には夜が明けて、かの老人は店さきで桶のたがをはめていた。
もし、自分一個の便宜でそれを破つたなら、その價値かちは何處にあるだらう? それは價値あるものだ——だから私はいつも信じて來た。
成功不成功は人格の上になんの価値かちもない。人は多くそうした標準で価値をつけるが、私はそういう標準よりも理想や趣味の標準で価値を
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
そのかたわらに馬立てたる白髪のおきな角扣紐つのボタンどめにせし緑の猟人服かりゅうどふくに、うすきかちいろの帽をいただけるのみなれど、何となくよしありげに見ゆ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「お風邪かぜのおからだで、この雨気のなかを夜徹よどおしのお歩行かち。お疲れもひと方ではござりますまい。城内へお入りあそばしたら一刻もはやく身を温めておやすみなされますように」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わがおちいらんとする罪を洗ひて我を淨むるが故に知るべし、長く約し短く守らば汝高きくらゐにありて勝利かちとなふることをえん —一一一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ユーモリストに到りてはおのづから其趣を異にすれども、之とても亦た隠約の間に情熱を有するにあらざれば、戯言戯語の価直かちを越ゆること能はざるべし。
情熱 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
かれ大后この御歌を聞かして、いたく忿りまして、大浦に人を遣して、追ひ下して、かちよりやらひたまひき。
元康はそこで、松平家次に旗頭の首七つを、本陣の義元の下に致さしめて、かちを報告させた。
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
初めて私たちは本当に人類の愛と平和とをかちえ始めるのである。
語られざる哲学 (新字新仮名) / 三木清(著)
「でも好奇心は好奇心のままで、うっちゃってお置きなさいました方が、よろしいようにございます。……好奇心は好奇心をとげた時に、値打かちを失うでございましょうから」
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
波斯ペルシャ織りだの亜剌比亜アラビア織りだのの、高価らしい華麗な壁掛けなどが、現代の眼から見る時には、ペンキ画ぐらいしかの値打かちしかない——しかし享保の昔にあっては、きわめて高雅に思われるところの
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
更にきてはたけの中にたゝずむ。月はいま彼方かなた大竹薮おほだけやぶを離れて、清光せいくわう溶々やう/\として上天じやうてん下地かちを浸し、身は水中に立つのおもひあり。星の光何ぞうすき。氷川ひかわの森も淡くしてけぶりふめり。
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
たゞ其の三者の佳致かちを併有して、一編の奇話を構成するところは、女仙外史の西遊水滸三国諸書にまさ所以ゆえんにして、其の大体の風度ふうどは平妖伝に似たりというべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
石田治部少輔の目付の武士が主人にくと知らせたので、それは餘り多過ぎる、お供の人数は馬上二十騎、歩士かち十人召し連れられて可然と云う注意があり、翌九日の日からは武藤左京、生田右京
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かくして歩足かちに諸の部隊を王は巡り行き、 230
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)