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溶々
読み方 | 割合 |
ようよう | 50.0% |
とけどけ | 25.0% |
やう/\ | 25.0% |
儞に筧の水の
幽韻はない。雪氷を
融かした山川の
清冽は無い。
瀑布の
咆哮は無い。大河の
溶々は無い。大海の
汪洋は無い。儞は謙遜な農家の友である。
御子様がないのですから、奥様も
恰も懐しそうに
抱〆て、白い頬をその柔い毛に
摺付て、美しい夢でも眼の前を通るような
溶々とした目付をなさいました。
更に
行きて
畑の中に
佇む。月は
今彼方の
大竹薮を離れて、
清光溶々として
上天下地を浸し、身は水中に立つの
思あり。星の光何ぞ
薄き。
氷川の森も淡くして
煙と
見ふめり。