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上天
読み方 | 割合 |
じやうてん | 66.7% |
ジョウテン | 33.3% |
更に
行きて
畑の中に
佇む。月は
今彼方の
大竹薮を離れて、
清光溶々として
上天下地を浸し、身は水中に立つの
思あり。星の光何ぞ
薄き。
氷川の森も淡くして
煙と
見ふめり。
冷たい
月の
光に
射されて、
人目に
掛らぬ
石の
中に
封込められた
蟾蜍の
如く、わが
身は
醜い
鉱皮の
下に
押し
籠められてゐる
時、ほかの
人たちは
清浄な
肉身で
上天するのだらう。